Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

Career

外資の人事制度PIPでやらかした話

PIPって何だ? 外資系企業に勤めている人にとってPIP(ピップと読んだりする)はあまり気持ち良い言葉ではない。Performance Improvement Planの略で、日本語に訳せば業務改善計画だ。あまり成果のでていない従業員に対して、改善プランを策定し、そのプラン…

世界を旅する心で転職活動を考える

私の転職・移住歴 私は日本で20年働いた後、アメリカに移住してアメリカで10年働いている。転職は日米でそれぞれ1回ずつした。勤めていた会社が、日本でもアメリカでもIBMに買収されてしまい、買収と統合の荒波にももまれたきた。今までの海外移住、転職、買…

アメリカ管理職のぼやき キャリアの選択権とアメリカ企業の強み

私はアメリカでマネージャー職につき、5年以上経つ。はっきり言ってアメリカのマネージャー職は大変で、面倒臭い。何が大変かというと、 リーダーとして自分の指針を指し示すことが常に求められる 自分のチームの仕事が、如何に価値があり、キャリア形成にど…

転職活動のすすめ 初めの一歩を踏み出す方への3つのポイント

先日、日本の上場企業に新卒からずっと勤めている40代の方に転職の相談を受けた。私は新卒から外資系企業にずっと勤めているので、転職市場には明るい。採用側として中途の面接を日米通算で200〜300回はしているので、転職活動の「いろは」から、面…

大企業で出世する人の特徴

「あなたが日本の大企業に勤めていたら、今頃離婚していたと思う」 ある晩妻とワインを飲みながら話していたら、不意にそんなことを言われて驚いた。幸い、私は新卒の頃から外資系企業に務め、現在はアメリカの現地企業に勤めているので、離婚を免れることは…

組織の論理より大切なこと

「ねばならない」より大切なこと アメリカで仕事をしていると、「この人たち、本当に自由だな」と感じることが多い。 子どものお迎えは当然のこととして、犬の散歩を理由に定時前に帰宅する 期限内に仕事が終わっていない場合でも、「他の優先事項があったの…

社内異動から垣間見るアメリカのキャリア模様

アメリカで働き始めてかれこれ6年ほどになるが、この11月から今まで働いていたファイナンスの部署を離れ、自分で希望をだして別の部署に異動した。渡米以後、初めての異動となり、その経験を通して、いくつか興味深い発見があったので本エントリーで共有した…

アメリカで働いて感じる日本人の強み

家族共々アメリカに移り住み、そろそろ5年目を迎えようとしている。私はいわゆる赴任ではなく、普通のアメリカ企業の社員なので、自身のパフォーマンスや会社の業績次第で、いつクビをきられてもおかしくない。言語の壁も含めて未だに苦労は絶えないが、それ…

続「人は自由を獲得するために働いている」

「君はディレクターに昇進したくないのか?」、先日私のマネージャーと話をしている時にそんなことを聞かれた。彼曰く、1)私は日々の業務遂行能力、立ち上げたプロジェクトの推進能力については申し分ないが、中長期的なビジョンを描く能力にかけており、2…

30代の軌跡 ビジョンとチャレンジ、その結果えたこと

思うところがあり昨年の11月に家族共々米国に居をうつした。これは私の30代の大きな目標の一つであり、何とか形にすることができ安堵感を覚えている。ここしばらくその活動のフォーカスしていたため、ブログがすっかりほったらかしになってしまったが、一つ…

新卒で入った会社を2−3年で辞める前に考えるべきこと

先日、会社の若者から転職について相談をうけた。今年入社3年目のうちの会社では珍しい新卒組。色々話を聞いてみると、どうも危なっかしい。転職候補の会社が危なっかしいというのではなく、転職時に考慮すべき事項がきちんと検討、評価されていないのではな…

「仕事はできるが英語はできない」なんて考えはそのうち無くなる

楽天やファーストリテイリングが社内公用語を英語にしたことについて、議論が百出している模様。遅ればせながら私もこのネタに便乗してみたい。 英語が公用語という環境では、「仕事はできるが英語はできない」という人間よりも「仕事はできないが英語ができ…

人は自由を獲得するために働いている

先週は海外出張だったため、飛行機の中で読むために日経ビジネスAssocieを購入。「今、読むべき本」という特集だったが、それ以上に「働く人の心に効く耳の痛い話」というコラムがとても面白かった。私の勤め先も少ないながらも新卒を採用したのだが、新入社…

中途採用面接でボーダーラインを超えるために必要なこと

転職をして2年が経つが、中途採用の面接を実施した数は30名は軽く超えている。中途採用のプロセスというのは、ボーダーラインを超えているかどうかをまず判断し、超えた人の中からスキル、経験、パーソナリティなどを考慮し、募集しているポジションに最適な…

「遅咲き」と「セカンド・チャンス」

政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年作者: ジェラルド・カーティス出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2008/04/17メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 97回この商品を含むブログ (26件) を見るジェラルド・カーチスの『政治と秋刀魚』を丁度読み終わったのだ…

30歳からのビジネス英語 英会話学校に通うなんてやめなさい

30歳になったのを転機に、仕事で使える英語力を身につけることを目標として英語の勉強を始めもう3年が経つ。日本語では口が達者なくせに、外人も交えた英語の議論になると一言もはっさないどころか微動だにしないと揶揄された私も、最近では外人数人と直接会…

転職時に納得のいく決断をするための4つの準備事項

先日、転職活動、キャリア形成に悩む若者の相談にのる機会があった。20代後半をむかえ、とある会社からひょんなことから声がかかり、とんとん拍子で面接が進み、いよいよオファーレターがでるというところまで一気にきてしまい、いざ転職の決断を迫られたが…

図解 「学習の高速道路」の変遷

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)作者: 梅田望夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/11/06メディア: 新書購入: 91人 クリック: 724回この商品を含むブログ (1203件) を見る 『ウェブ時代をゆく』の「学習の高速道路」、「高く険…

"想定の範囲内の収穫" < "想定の範囲外の収穫"

前回の"転職先を評価する尺度と優先順位 - Casual Thoughts"というまとまりのないエントリーに対し、はてブのコメントを通していくつかの示唆に富むアドバイスを頂いた。アドバイスを頂いた方参考になりました。どうもありがとうございます。本件は、私が今…

転職先を評価する尺度と優先順位

私事ではあるが、このところかなり積極的に転職活動をしている。転職活動というのは自分にとってよりよい職業・職場を探す機会であるだけでなく、色々な人に会い、様々な職業観・会社観に触れ、そして自分自身を他人に語る絶好の機会でもあり、非常に勉強に…

一流企業の一流社員に求められる泥臭い馬力

大企業のぶらさがり社員に対して一貫して厳しいid:essaさんが下記のようなことを書かれているが、これはかなり正しい。 社会にとって有用な価値を創造してそれで稼ぐ企業が本当の一流企業である。そういう意味での「(本物の)一流企業の(本物の)正社員」とい…

30代キャリア考 様々な刺激を受けながら疾走する

2回にわたって30代のキャリアについて、先日自分が相談した人から受けた助言を元にあれこれ書いてきたが本日はその最後。 最後に自分の決意も込めて書きたいのは「部屋でじっと考えているだけでは自分の可能性空間は広くならないし、自分が何に興味を持つ何…

30代キャリア考 自分の可能性空間と自らと付き合う覚悟

前回に引き続いて、「30代キャリア考」というテーマで先日より考えていることを書いてみたい。 前回のエントリーでは「自分の天職探し」に取り組むべきかどうかについて書いたが、今回は「自分が何に興味がある何者なのか」を探求するためには、どのように頭…

30代キャリア考 止まらず探し続けること

少し早い夏期休暇を取得し、リアルの世界が充実してたいたため、ブログの更新が滞ってしまった。 休暇中に私の尊敬する人にキャリアの相談にのってもらう貴重な機会があった。 「いまいくつなんだっけ?」 「32歳です」 「いいねぇ、まだ若くて」 なんて出だ…

梅田さんのサバイバル談義考 堅めのキャリア戦術

梅田さんの展開するサバイバル談義が肯定・否定・賞賛・拒絶入り乱れて色々盛り上がっており、なかなか興味深い。私も釣られて、一連のサバイバル談義について自分の解釈を書いてみたい。 サバイバルのための人体実験を公開すること サバイバルって当たり前…

20代で会社を辞める前に考えるべきこと

"20代のキャリアにおける『鶏と卵』"というエントリーに対して、ありがたいことに大きな反響があった*1。やはり、はてなユーザには若手が多いのか、多くの人の琴線にふれるトピックだった模様。「勘違い労働者」などと斬って捨てられる反響ばかりだと気分が…

20代のキャリアにおける「鶏と卵」

「仮にどんな仕事にアサインされても、自分のだせる最高のパフォーマンスでその仕事をこなし、相手の満足、望むらくは感動を引き出すことに腐心する」というのが今となっては30代になってしまった私の20代の際の仕事に対するポリシーだった。 入社当時に配属…

ファーストリテイリングというプラットフォーム

先週にとりあげたが、またユニクロの話。 ファーストリテイリングには、勝田や松下のように、自らのプロ意識と、この会社の飽くなき成長希求をダブらせる人材がなお集まり続けている。 『2005.9.26 日経ビジネス ユニクロ作り直し』 日経ビジネスに記載され…

サラリーマン化/大企業病をやっつけられるか

ユニクロが今けっこう面白い。「成長しなければ死んだも同然」、「即断即決、失敗と判断したら素早く撤退」など、教科書や雑誌などで再三言われているが、「言うのとやるのとでは・・・」という感じに一般的にはあまりできないことを、エネルギッシュに推進…

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