Thoughts and Notes from CA

アメリカ東海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

外資系企業小噺

世界を旅する心で転職活動を考える

私の転職・移住歴 私は日本で20年働いた後、アメリカに移住してアメリカで10年働いている。転職は日米でそれぞれ1回ずつした。勤めていた会社が、日本でもアメリカでもIBMに買収されてしまい、買収と統合の荒波にももまれたきた。今までの海外移住、転職、買…

アメリカで働いて感じる日本人の強み

家族共々アメリカに移り住み、そろそろ5年目を迎えようとしている。私はいわゆる赴任ではなく、普通のアメリカ企業の社員なので、自身のパフォーマンスや会社の業績次第で、いつクビをきられてもおかしくない。言語の壁も含めて未だに苦労は絶えないが、それ…

連日6時30分まで残業をして離婚の危機!?アメリカの残業事情

「このままじゃ、俺、離婚されちまうよ!7時以降ならオンラインに戻れるから、悪いけど宜しく!」、悲鳴とも聞こえる言葉を残して、ものすごくやりかけの作業を残してオフィスを夕方5時に去る同僚に対して、呆然としながらも「g, good luck...」という言葉し…

震災で垣間みえる外資系企業の実情

大阪のホテルに予約殺到、外資系幹部の避難用か 【東日本大震災】H&M、関東全店舗休止 スタッフら最大2000人関西に 駐日大使館や外資系企業、帰国勧告や日本西部に避難 こういった記事を最近よく見る。この不透明な先行き感の中、各社によって対応が…

翻訳についてのアメリカ人の頭の中

外資系企業の人であれば誰しも日本語化で苦労をしたことがあるはずだ。対象は社内文書だったり、お客様に向けた文書だったり、システムだったり様々。日本語化の重要性について理解をえられなかったり、その品質について考え方にギャップがあったり、とにか…

撤退が上手(?)なアメリカ人の気質

大分前になるが、@mhattaさんからTwitterで下記のような問いかけを頂いた。 アメリカの会社はやはり事後ストップのほうが多いですか。個人的には違いがあるということ自体に興味があります。 http://twitter.com/mhatta/status/24247217940 発端は、@mhatta…

挑戦 巨大外資(上・下) 長時間フライトのお供に最適

高杉良の『挑戦 巨大外資(上・下)』を読んだので書評を。挑戦 巨大外資 上 (小学館文庫)作者: 高杉良出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/12/04メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る挑戦 巨大外資 下 (小学館文庫)作者: 高杉良…

中村裁判と事前のコミットメント

テレ東の『ルビコンの決断 青色発光ダイオードを作った男・中村修二』をみた。この裁判についての記事、テレビ番組をみていつも思うのは、リスクを真の意味でとらなかった人間がどうして自分の権利を主張できるのかということ。 私は新卒の時から外資系企業…

外資系企業の「普遍語」、「国語」、「現地語」事情

前回に続いて『日本語がほろびるとき』ネタを。今勤めている企業は日本法人が100名に満たない小さな外資系企業。こういう規模の外資系企業に勤めたのは初めてだが、入社して驚いたのは英語色の強さ。やりとりするメールの半数は英語だし、直属の上司は海外の…

しっかり夏休みをとるための3つの心構え

夏休みと言えば、8月から9月のどこかで月〜金連続で休み、9連休とするのが私のここ数年の習慣。いくつかの外資系企業での勤務経験があるが、「夏休み1週間」というのは業界スタンダードなんではないかと思う。 一方で、同期や友人の中には、夏休みは2〜3日く…

外資系企業を転々とする人たち

外資系の大企業から従業員規模で400分の1くらいのサイズのこれまた外資系の企業に年初に転職をした私。転職にあたり多くの人生の先輩にアドバイスを頂いたのだが、その中で頂いた叱咤激励の1つが下記。 お前、一度メインストリームからはずれると二度とそこ…

大企業における20/80の法則

梅田さんの"「好きを貫く」ことと大企業への就職"というエントリーを読んだ。梅田さんは古典的な日本の大企業を想定されて書かれているので、私の所属する外資系大企業は少し趣が異なるが、私も少しは大企業経験者なのでいくつか思いつくことをコメントして…

ホワイトカラー・エグゼンプションで思い出す労基のほろ苦い指導

数年前、私が勤めていた会社にも残業代がらみで労働基準局から指導・通達がはいったことがある。コンサルティング会社だったので「どれだけ多くの時間働いたか」、ではなく「どれだけ高い価値をを生み出しのか」で評価され、それに応じて賃金が支払われると…

外資系企業のリストラ・レイオフあれこれ

渡辺さんの『ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)』でアメリカでのリストラ、レイオフ話が生々しく、かつコミカルに描かれている。 ご自身がより過酷な雇用環境にいるが故に、企業勤めの人のリストラ、レイオフ事情を自嘲も込めてコミカルに書け…

こてこてのアメリカ資本主義に対する不信

私が引用したグーグル幹部の発言や創業者二人が持つ黄金株に、id:ktdiskさんが言う「妄想」つまり「市場に対する根本的な不信」を読み取るのは、そんなに無理筋ではないと思う。 Googleの特異な「垂直統合」思想に「文系が悪いメソッド」を見る 本論とは関係…

外資系企業とフルーツバスケット

世間では、「年功序列の日本企業と違い、外資系企業は若手を登用する」という言われ方がされますが、それは多くの外資系企業では歴史が浅く、人手不足であることが多いからではないでしょうか。 吐息の日々〜労働日誌 - 身勝手な退社話 歴史が浅く、経験豊富…

「嘘はいけない」アメリカにおけるSOX法

つまり、日本ではごく普通の、「手続きを厳格にし、それをきちんと守ったらズルのしようがない」というシステムではなく、「原則に則って勝手に個々人で正しいと思うことを粛々と進めるべし。途中でチェックはしないが、嘘を付いたら(そしてそれがバレたら…

ありきたりな外資系企業のはなし

"Lazy Suits:外資系で成功する人しない人"というエントリーを読んだ。私もこってりした外資系企業に勤め10年近くになるので、少しCasualなタッチで私の経験にもとづき、ありきたりな"外資系企業のはなし"、今風に言うと"外資系企業1.0"のはなしをしてみたい…

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