Thoughts and Notes from NC

アメリカ東海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

『その後のとなりの億万長者』富と収入の違いを理解し、富を築く

「お金持ちになりたい」、そう思っている人は世の中に沢山いるだろう。野村総合研究所の調べによると、日本の全世帯の中での億万長者(純金融資産1億円以上)の割合は2.5%ほどの模様。50人いたら1人は億万長者というのはそんなに悪い数字ではないが、少数派…

『スマホ脳』 時間泥棒から身を守るための脳科学

スマートフォン、略してスマホを使わない日は私は一日もない。朝はスマホの目覚ましで起き、眠気ざましにSNSをベッドの上でだらだらチェックし、起きぬけに計った体重と体脂肪率を登録し、顔を洗ったりヒゲを剃ったりしている間に音楽を流し、YouTubeで朝ヨ…

『歴史を活かす力』 「何故、歴史を学ぶのか?」のかという問いへの答え

「何故、歴史を学ぶのか?」、そんなシンプルな問いを子どもから問いかけられたら、小難しい説明はおいておき、「まぁ、この本でも読んでみなさい」と取り敢えず渡してしまいたい、『歴史を活かす力 人生に役立つ80のQ&A』はそんな本だ。 歴史を活かす力 人…

在宅生活で健康体を保つ上で重要な三つのこと

コロナ禍で在宅・テレワーク生活をしている人も日本でも大分増えてきた模様。が、その結果として「コロナ太り」や「おこもり太り」なんて造語ができるくらい体重が増えてしまった人がかなりいるようだ。理由は様々あるようだが、運動量の減少がどうも一番の…

『夢を叶えるための勉強法』 受験は自己肯定感を養う絶好の機会

私は都内の中高一貫の私立学校に通っていた。高校受験はしなかったので、高1の時がおそらく学力の底辺であった。全国模試などは中学受験以来受けたことなどなかったのだが、大学受験に向けて自分の位置を把握するのも大事だろうと考え、高1の終わりに河合…

『潜入ルポ amazon帝国』の「潜入ルポ」部分が短すぎる理由

『ユニクロ潜入一年』に引き続いてジャーナリスト横田増夫氏のルポ『潜入ルポ amazon帝国』を手にとる。わが家は家族全員がKindleを持ち、書籍の購入はほぼamazonでし、書籍以外のオンラインの買い物の大半もamazonでするというヘビーユーザだ。幸か不幸かEc…

『16歳のデモクラシー』

本書『16歳のデモクラシー』は、佐藤優氏が埼玉県立川口北高校の2年生を対象に、ラインホルド・ニーバーの『光の子と闇の子』を題材に民主主義について講義をしたものを書き起こした講義録だ。昨今、政治の混乱と民主主義の危機が声高に叫ばれており、「民主…

成田空港の新型コロナウィルス検疫手続きについて

ただいま、日本に一時帰国中で、都内某所で自主隔離生活中。公共の交通機関の利用は控えるようにとのお達しがでているので、基本隔離先でおとなしくしている。入国に際し、抗原検査を成田空港で受けたのだが、どんな検査をどんな手順で受けるのか、事前に知…

『自分の頭で考える日本の論点』 新出口節と元祖出口節

日本に住んでいる時に一度だけ出口治明氏の勉強会に参加したことがある。キリスト教が歴史的に見て、何故世界の三大宗教になるまで発展したのかというテーマについて、氏独特の壮大なスケール感を熱っぽく参加者に語る姿が印象的な会であった。勉強会の後の…

『ユニクロ潜入一年』 実力主義の管理職に求められる資質

在宅生活が始まってからスポーツウェア以外は殆どユニクロ一択となっている。日本人の体にあったサイズが米国で買えるという現実的な事情もあるが、気ごこちとコストパフォーマンスを考えると、部屋着については正直他に選択肢が見当たらない。寒くなってき…

社会人としての仕事の極意はみんなバイトの中華料理屋で学んだ

私は、学生の頃に大学の近くの中華料理屋でバイトをしていた。勿論、聘珍樓のような中華の名店ではなく、大学のある東京都国立に昔からある「町中華」で、多い時でも社員2名、バイト2名体制でまわす、客席30くらいの小さな店だった。友人は家庭教師など…

『FACTFULLNESS』 データに基づいてコロナ禍を読みといてみる

2020年もあと一月で終わろうとしている。2020年のビジネス書ランキングで常に上位を維持している『FACTFULLNESS』は気にはなっていたが、今一つ食指が動かず手にとってこなかったが、やはり話題のビジネス書は目を通しておいたほうがよいだろうという若干後…

『いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。』 自分と向き合う時間を作る

ステイホーム生活が始まってからわが家では朝礼を朝食を食べながら毎日実施している。日ごとに子供も含めて担当の家事が決まっているので、その日の家事の内容を確認したり、夜の電話会議の予定を全員と共有したり、週末に皆で決めた晩ごはんのメニューを確…

『未完の資本主義』 現代資本主義を問う新しい視点

本書『未完の資本主義』は、国際ジャーナリストの大野和基による、世界的に話題を集める知識人へのインタービュー記事である。 未完の資本主義 テクノロジーが変える経済の形と未来 (PHP新書) 作者:ポール・クルーグマン,トーマス・フリードマン,デヴィッド…

『流浪の月』 「ラベル付け」と「無知」

昨年受講した会社の管理職研修でTilt365という自己評価を実施した。物事を考えたり、意思決定をする際に何に重きを置くのかについて、アイデアとデータを縦軸に、結果と人間関係を横軸にとり、自分が四象限のどこに分類されるのかを把握し、それぞれのグルー…

『現代語訳 論語と算盤』 成功や失敗なんて単なる残りカス

アメリカに移住し、アメリカ企業の日本人の全くいない仕事環境にどっぷり浸かって七年近くなる。家族や私生活を大事にする同僚や上司の姿勢に多くを学んだし、形式よりも合理性を重んじるスタイルは私の肌にあっているし、常に付加価値を出そうと前のめりに…

『フェルマーの最終定理』 たえまなく湧きあがる想像力と、じっくり考えるしぶとさ

17世紀のフランスの裁判官であるピエール・ド・フェルマーは「3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない」という定理について「私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる」というメモ書…

『外国語学習の科学-第二言語習得論とは何か』 外国語習得の羅針盤

本屋に行けば英語学習の方法論を著した本、並びに参考書は棚に溢れ返り、インターネット上にも同様のコンテンツは検索すらしきれないほど氾濫しており、正に情報の濁流と言っても過言ではない。豊富なコンテンツや情報技術の発達による新しいツール群は、学…

『日本人のための憲法原論』 憲法は国家権力を縛るための契約

本書、『日本人のための憲法原論』は、キリスト教史を中心に西洋史を遡りつつ、憲法とは何か、民主主義とは何か、その両方が現代日本で何故骨抜きになってしまっているか、というテーマに真正面から取り組む良書だ。筆者の小室直樹氏の本は、同シリーズの『…

『労働者階級の反乱〜地べたから見た英国EU離脱』 英国で育つ若い芽たち

『労働者階級の反乱〜地べたから見た英国EU離脱』は先日紹介した『ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー』の著者であるブレーディみかこさんによる、英国のEU離脱について労働者階級の視点でのルポルタージュだ。 労働者階級の反乱~地べたから見た…

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 多様性と無知について考える

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだ。控えめな評価を与えたとしても、本書は今年読んだ本の中でトップ3に入る面白さであった。 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 作者:ブレイディみかこ 発売日: 2019/06/21 メディア: Kind…

英語を「聞く」、「話す」ができるようになるために大事なこと 〜シャドーイングの肝〜

『中田敦彦のYouTubed大学』は、私が購読している数少ないYouTubeチャンネルの一つだ。扱われるトピックが多岐に渡り、特に自分が勉強不足の内容については、散歩やランニングをする時に聞き流すのに調度良い。そのチャンネルで先日、英語の勉強方法について…

『ハーバード日本史教室』 移民活用能力向上のススメ

「ハーバード大学で開講されている日本を専門的に学ぶ授業はいくつあるか?」 この質問について読者の方に少し考えて頂きたい。本日紹介する『ハーバード日本史教室』を読む前は、私は正直5〜6講座くらいだと考えていたのだが、本書の序章で驚くべき数字が…

在宅生活を機に、改めて歴史を学ぶ

「自分が知っているのは歴史の断片的知識だけで、歴史の基本的な流れをわかっていない」というのは、詰め込み型の勉強で受験を乗り切り、その後あまり歴史に興味をもたなかった人の多くが抱えるコンプレックスなのではないだろうが。もちろん、こういう書き…

『外国人にささる日本史12のツボ』 日本を語る第一歩

「どこの国に行ってみたいか」という話をアメリカ人の同僚とすると「日本」と答える人は決して少なくない。もちろん、目の前にいる日本人に対していくばくかの配慮があっての話であろうが、同席したブルガリア人の同僚に忖度して「ブルガリア」と答えた人は…

『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』 死と弔いと家族のあり方

国際霊柩送還士、聞き慣れない職業だが、海外で亡くなった方の遺体や遺骨の搬送(もしくはその逆)を請け負う仕事である。これだけ国際化が進んでいる昨今で、驚くべきことに、国際霊柩送還を専門にしているのは『エアハースインターナショナル』という会社…

コロナ禍におけるアメリカの在宅生活事情

外出自粛生活が始まってそろそろ2ヶ月ほどがたつ。私の在宅勤務の開始と子供の休校のタイミングが同じだったため、家族そろって新生活に一気に移行し、一緒に作り上げていくことができた。現在、私が住む米国は感染者数が137万人(5月初旬時点)を越す感染大…

『感染症の世界史』 感染症と人類発展の歴史

新型コロナウィルスの猛威により、2020年5月9日時点で感染者数は400万人を超え、亡くなった方の数は28万人にも及ぶ。SARSについては、2003年9月26日にWHOが発表した限り感染者数は8,098名で、死亡者774名というから、正に桁違いのインパクトである。歴史を紐…

『福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」』 ブラック・スワン後の世界

前回紹介した『死の淵を見た男』は、ノンフィクションでありながらヒーロー性に富む物語でもあり、『Fukushima 50』という形で映画化される程だ。事実に忠実ながらも、現場 vs 東電本店と官邸という対立軸を用いることにより物語性が高まっている。東電本店…

『死の淵を見た男 』 事故現場の「底力と信念」の物語

いやぁ、久しぶりにものすごい本を読んだ、読後感はこの一言につきる。Kindleでページを手繰る際の一瞬の間が苛立たしい、そんな読書経験は本当に久しぶりであった。 本書は、東日本大震災の福島第一原発事故の現場のルポである。福島原発を襲う津波、電源の…

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