先日、転職活動、キャリア形成に悩む若者の相談にのる機会があった。20代後半をむかえ、とある会社からひょんなことから声がかかり、とんとん拍子で面接が進み、いよいよオファーレターがでるというところまで一気にきてしまい、いざ転職の決断を迫られたが、なかなか決断に踏み切れないとのこと。
面接が進んでいく過程では意外と気にならなかったが、いざ決断するタイミングになると、「自分は本当にその会社に行きたいのか」、「他にもっと良い機会があるのではないか」、そして「自分は本当の本当に何をしたいのか」、「自分にとって職を選ぶ上で最も大事なことは何か」と迷い始め、とまらなっくなってしまったとのこと。
これは私も経験があるので非常によくわかるところ。結局のところ、その人はまだ転職を決断するに十分な判断材料をもっていないように思えたので、納得がいく決断をするために、必要十分な判断材料を集めることをすすめた。判断材料を集める上でのポイントを直接会って色々アドバイスをした上で、まとめの助言メールを送信した。そのメールが昨年キャリアについて私自身ががあれこれ考えたエントリーのまとめのような形になったため、少し修正を加えた上で1つのエントリーとして公開する。ご参考まで。
1.「自分が何に興味を持つ何者であるのか」が全ての起点になる。
実現可能性・現実的な制約に縛られず、人からどう思われるかを気にせず、
自分が本当の本当に何をしたいのかを考えることが、とにかく重要。
参考エントリ:"30代キャリア考 止まらず探し続けること"
参考エントリ:"30代キャリア考 自分の可能性空間と自らと付き合う覚悟"
2.「自分が何に興味を持つ何者であるか」を模索しているタイミングでは、
外に出て、人に会い、話をして、自分の考えをぶつけるという行動が重要。
自分が何者であるかは、部屋でじっと考えているだけではわからず、
そういう行動の積み重ねの中で段々輪郭を表してくるもの。
参考エントリ:"30代キャリア考 様々な刺激を受けながら疾走する"
3.自分の考えがもやもやしているタイミングで人と話をするのは、躊躇しがち。
自分を駆り立てる意味で強制的にルールを作るのも大事。
日頃誠実に仕事に取り組んだり、人と接していれば、
相手になってくれたり、快く相談にのってくれる人は自分の想像より多いもの。
尚、下記は私が作っていたルール。
- エージェントに紹介された転職候補のインタビューはどこであれ原則受ける
- キャリアの相談、目標に向けての現状報告などを誰かしらに1ヶ月に一度は実施する
- 各種セミナー、勉強会などには、2ヶ月に一度参加し、勉強、及びネットワーク活動をする
- 自分の興味のある業種、会社、人に1ヶ月に2人は会って、話を実際する機会を作る
- 上記の時間の確保のために、月に一度はそのための有給休暇を取得する
参考エントリ:"30代キャリア考 様々な刺激を受けながら疾走する"
4.転職活動で一番最後に決めることは、「何をあきらめるか」ということ。
その最後の意志決定に向けて、人と会い、面接をうける過程で
下記の尺度の優先順位を考えることも重要。
- 自分のビジョンを実現するためのマイルストーンとして魅力的か
- その会社が営む事業が魅力的か
- 一緒に働くことになるであろう人が魅力的か
- その会社における自分の役割・仕事内容が魅力的か
- その仕事を通じて身につくスキル、えることのできる経験が魅力的か
- 給料が魅力的か
参考エントリ:"転職先を評価する尺度と優先順位"
私の場合は、上記なことを考えながら、とにかく「人に会うこと」を最優先に行動に移し始めてからは、ごろごろとキャリアの車輪が動いていく感じが実感できた。同じようなことで悩んでいる方は、参考にされたし。