Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

投資家へのアピールに反して今ひとつなGoogleの情報開示

"AdWords優先表示問題に感じる「Google分割論」の予兆"という先日のエントリーの注記でとりあげたGoogleの"Tips"がひっそりなくなったとのこと*1

みんなに散々叩かれたGoogleの“Tips”が、音もなく忽然と消えた


Tipsはオーガニック検索の上にGoogleが自社サービスの宣伝を出した新機能。つい先日までGoogleでCalendarやBloggingやPhoto Sharingやら検索すると普通の検索結果の上に“tips”なるヒントが出て、それぞれGoogle CalendarBloggerPicasaといった自社サービスを推奨していた。

Googleの検索結果のページはあくまでGoogleの領土。なので何をそこに表示しようが、何を表示しまいがGoogleの自由ではある。だが、これだけ話題をよんでおきながら「音もなく忽然と消えた」というのが今ひとつ釈然としない。

Our communications with our users should be appropriately clear and truthful. Our reputation as a company our users can trust is among our most valuable assets, and it is up to all of us to make sure that we nourish that reputation.
ユーザとのコミュニケーションは適切に明らかにされ、真実であるべきである。ユーザが信頼できる会社だという我々の名声は最も勝ちのある我々の資産であり、この名声を育んでいることを確認することは我々次第である。

GoogleのIRページに上記のような大層なお言葉が書いてあるが、これに従うのであれば、何故一度表示していた"Tips"を表示しなくなったのかくらい何らかの形で公表すべきではないだろうか。
従業員によるブログが極端に少なかったり、公式のブログへのコメントが禁止されていたり、オープンさという点で疑問をおぼえる挙動の多いGoogle
2006年は、中国問題、Google八分問題などで個別のトピックについて波紋を呼ぶことが多く、会社としての情報開示の度合いについて疑問が呈されることはそれ程なかったが、2007年はもう少し本質的な会社としての情報開示に対するスタンスに切り込まれることが多くなることは間違いない。
年々大きくなるBlogosphereの声に対して、無視をきめこむことはそろそろできなくなるだろう。

*1:今や見えなくなってしまった"Tips"がどんなものかは、"Google Pimps Own Services in Search Results"に具体的なイメージが掲載されている。

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