2018年の全国企業倒産(負債総額1,000万円以上)は8,235件、負債総額が1兆4,854億6,900万円だった。
倒産件数は、前年比2.0%減(170件減)。2009年から10年連続で前年を下回り、 過去30年では1990年(6,468件)、1989年(7, 234件)に次いで3番目に少ない水準だった。
平成は2008年のリーマンショックをピークに倒産件数と負債総
業種別にみると、
本書は平成に発生した24の倒産の事例を紹介し、
- 新商品が不発で、過当な価格競争に巻き込まれた
- 特定の取引先への過度の依存し、そこから脱却できなかった
- 環境変化への対応並びに経営改革が推進できなかった
- 逆風の中、経営幹部、
もしくは現場をまとめることができなかった - 過剰投資により財務体質が大幅に悪化してしまった
成功事例は再現性が低いが、失敗事例は再現性が高い。
言い換えれば「成功はアート、失敗はサイエンス」
- 作者: アンドリュー・S.グローブ,Andrew S. Grove,佐々木かをり
- 出版社/メーカー: 七賢出版
- 発売日: 1997/11
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 78回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
振り返ってみても、コンピューター業界にいつ戦略転換点が訪れたのか明確にわからない。<中略>
私の頭の中にはコンピューター上で人の顔を別の顔に変えていく「モーフィング」のイメージが浮かんでくる。一つの顔がいつ消えて、それに代わる顔がいつ表れたのか、正確な瞬間を示すことはできない。ただわかるのは、初めに一つの顔があって、最後には別の顔があるということだけだ。どのあたりでどちらの顔により近かったかはわからないし、終わってから考えてみても、やはりわからない。
『インテル戦略転換』 〜第三章 P.53〜
とは言っても、本書はわかりやるい答えを与えてくれるわけではないが、特に中小企業の経営者にどこに落とし穴がありそうなのかについては教えてくれる非常に有用な書だ。また、私的整理、民事再生法、破産などの業績不振に陥った際の手段がまとめられている第8章「倒産というカード」の切り方は全ての中小企業経営者が把握しておく内容だと思う。転ばぬことまでは保証はしないが、転んだ場合の転び方まで指南してくれる本書は中小企業経営者にとっての転ばぬ先の杖と言えるだろう。