ktdiskのブログ

読んだ本の感想、所々の雑感、日々のあれこれを綴るブログ。

続「人は自由を獲得するために働いている」

「君はディレクターに昇進したくないのか?」、先日私のマネージャーと話をしている時にそんなことを聞かれた。彼曰く、1)私は日々の業務遂行能力、立ち上げたプロジェクトの推進能力については申し分ないが、中長期的なビジョンを描く能力にかけており、2)会社の中長期的な成長を見据えた上での課題定義、並びに施策の策定力に今一つかく、その2点が改善されればディレクターに昇進させることができるが、逆にディレクターに昇進する気がないのであれば、そこまでは求めない、とのこと。正直私の現時点での足りないところを指摘した素晴らしいフィードバックであり、とても感謝すると共に真摯に受け止めたいのだが、そこに昇進と昇給を絡めて話すことに対して、私はどうしても違和感を覚えてしまう。

 

アメリカで一緒に仕事をする同僚に「何のために働いているのか?」と聞くと、驚くほど同じ答えが返ってくる、「自分は金のために働いている」。なので、「昇進=より高い給与」という等式に基き、昇進するためには必達の目標を決め、それに向けて定期的に評価をするというのは、成果主義のアメリカにおいて一般的な人事考課の実施方法であり、上述の私のマネージャーの指摘は、そういった価値観に基づいた至極一般的なものである。反面、「昇進と昇給にそれ程興味がない」、とアメリカで言うと、「そうか、お前は家族との時間は大事だから仕事はそこそこでいいや、というワークライフバランス派なのだな」と捉えられてしまうのだが、別に仕事で高い成果をだすために一生懸命働く気概がないわけではない。

 

1)「昇進、昇給、やりがいのある仕事」というのは追いかけるものではなく、ついてくるものであり、2)本当に追いかけるべきは、高い価値を提供するための自己研鑽、不断の努力であり、3)昇進のための条件設定をするのではなく、ポジションに見合った成果を私が出した時に、その評価として昇進がくっついてくれば良い、というのが私のキャリア感に基づいた考え。なので、冒頭のマネージャーとのやり取りの中で、「君の私の足りない点についての指摘は全くもって正しく、より高い価値を提供するためにできる限り努力をしたい」と言いつつ、でも「ディレクターへの昇進(並びにそれに付随する昇給)そのものは私は興味がない」という私の本音を言ったところ、話がまったく噛み合わなくなってしまった。

 

話を単純にするために、「ディレクターに昇進したいから頑張る」と言えば良かっただけの話しなのだが、「本音のところで昇進にはそれ程興味がない」という以外にも、何かひっかかることがあって、「もっと頑張るが昇進には興味がない」と言い続けたのだと思う。そのひっかかっていることは何なのか考えていたのだが、それは「何のために働くのか?」という問いに対する答えの違いによるものではないかと思うに至った。

 

「何のために働くのか?」と聞かれたら、私は迷うことなく「自由を獲得するために働いている」と答える。

 

そりゃ、もちろんお金は大事ではある。だけど、お金は生活の自由度を高め、先々の選択肢を広げるための手段に過ぎない。逆に言えば、一定の生活の自由度が確保でき、お金が原因で何かを我慢することを日々強いられなければ、必要以上にお金が欲しいとは私は思わない(元来、私が贅沢に興味が無く、ケチであることに由来しているとは思うし、現在のお給金も悪くないということもそう考える理由としては大きいに違いないが)。私にとってはお金はそのものは目的ではなく、自由を獲得するための手段にすぎない。

 

肩書というのは、もう少しややこしい。転職などを考えた場合、現在の肩書が高ければ、高いほど、転職先の肩書きもそれに応じて高くなるため、将来の選択肢は広がるように見える。一方で、より高い肩書、並びに今と同等の肩書にこだわり過ぎると、それは逆に選択肢を狭めることになる。私は中途入社の面接を100件以上こなしてきたが、現在マネージャーだからという理由で、マネージャー職にこだわる人がとても多いことにいつも驚かされる。転職先の会社のビジョンに共感し、そこで待ち構えている仕事が自分にとってやりがいのあるものであれば、肩書をそんなに気にしなくても良いのではないかと思うが、今より下ることを嫌い選択肢を狭める人は意外と多い。

 

「目先の昇進、昇給ではなく、将来の自らと家族の自由度を高めるために、何を今すべきなのか」というのが、私のものごとの選択の基準である。なので、目先の昇進というニンジンよりも、先々に広がるであろう自由度の方にどうしても目がいってしまう。8年も前に”人は自由を獲得するために働いている”というエントリーを書いたが、働き、そして住んでいる国が変わっても、その考え方は今も変わらない。

アメリカで臼を保管する方法

念願の自分の臼と杵をアメリカで入手した私。はるばる日本から運ばれたきた臼と杵を、とりあえずガレージに角材を二本しき、大きめのビーチタオル2枚でくるんで保管していたのだが、翌朝衝撃の事件が発生。子どもを補習校に送る前にビーチタオルをめくって臼の様子を見てみると、何ともう臼にひびが入っているではありせんか。えぇ!たった一晩で、、、。

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ぎゃぁぁ、いきなりひびが、、、

年をとるにつれ、胆がすわり、最近はめったなことでは狼狽することがない私。はい、このひびには、相当狼狽しました。理由は完全に養生不足。カビかひびなら、カビの方がずっとよいので、養生をすごく厚くしてください、と三喜木材さんから言われたいたのに、乾燥したガレージにぺらぺらのビーチタオルで臼を放置してしまったことに後悔しても、後の祭り。

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敗因はこの養生の薄さ、、、

ひびは小さなもので、機能には全く問題はなさそうなのが不幸中の幸い。その週末は、養生を厚くするために文字通り走り回り、まずは応急手当て。そして、その後も改良を重ねて、三喜木材さんからも太鼓判を頂けるくらいの保管方法を築くことができた。本エントリーでは、アメリカで入手できるものを使って、どのように臼を保管するのか、私のノウハウをアメリカ在住者のために公開したい。

 


臼と杵の管理上の基本原則

私のようなビギナーが原則を語るのは心苦しいが、色々なご意見覚悟で私の学びを共有したい。

  • 「直射日光」「風の通る場所」「エアコン空調」は臼・杵にとって三大悪
  • 作りたての臼はひび割れがおきやすいので初めの養生が肝心
  • ひび割れがおきない程度の湿度を保ちつつ、カビが生えない程度の湿度に抑えることが大事
  • ダンボールは保湿性と換気性の両立を可能にする、臼の保管に最適な身近な素材
  • ひびかカビなら、カビをとるべき、カビは拭けばとれるが、ひびは入ったら直らない

臼は素人が想像する以上にデリケートなものであることを今回の失敗から学んだ。上記の原則を頭にいれた上で、どのような保管方法を私がとっているのか、以下共有したい。

 


そもそもどこに保管するか

わが家では臼と杵はガレージに保管をしている。屋外は論外であることを考えると、アメリカの普通の一軒屋に住んでいたらガレージの一択なのではないだろうか。地下室という選択肢もとれる方はいるかもしれないが、臼の重量を考えると、上げ下ろしが大変なので、運用上現実的ではでないと思う。わが家のガレージは車が2台はいる大きさで、エアコン空調はない。シャッターをしめておけば、直射日光や風は防ぐことができる。下がコンクリートなので、乾燥しがちなのが欠点だが、条件はそれ程悪くないように思われる。



現在私が使用しているもの

次に、臼の養生のために私がこれまでに購入したものを紹介したい。

角材二本
角材を二本しき、その上に臼を保管するというのが通常の保管方法のようなので、私はLOWE’S(アメリカのホームセンター)で角材を日本購入。全く同じものではないと思うが、LOWE’Sのサイトのリンクも参考までに共有しておく(リンク先の商品の長さであれば一本購入し、二つに切れば丁度良いと思う)。あまり、床と臼の空間が広すぎると感想しすぎるので、3 - 4 cm程度の角材が丁度よいとだろう。

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ダンボール
アメリカにはU-HAULというトラックのレンタル会社があり、引越し用のトラックを借りるだけでなく、引越しに必要なダンボール箱を一通り入手することができる。私は、ガレージのコンクリートにしくためのダンボール(36*36*6)と養生した臼を最後にすっぽり覆うための巨大なダンボール(36*36*36)を購入した。店のお兄ちゃんから「36*36*36なんて絶対に大きすぎる、お前は一体何を運ぶつもりなんだ?」と聞かれるものの、「いや、日本から臼を送ってもらってな、、、」という説明は間違いなく理解できないと思うので、返答に苦慮したものだ。なお、U-HALUに引っ越しの際に家具などを保護するための薄いマットも売っており、こちらもあわせて購入したが、なかなか重宝している。

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巻きダンボール

また、全体を覆う四角いダンボールとは別に、臼の形状にあわせたダンボールを作るためにAmazonで巻きダンボールも購入した。

smile.amazon.com

36 feet x 36" Single-face Corrugated B Flute Cardboard Roll.

臼の直径より15cmほど大きな筒を作り、筒の上部に15cm間隔で切込みをいれて蓋を制作。

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まずは筒状のダンボールを作成

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切込みをいれて、折り込んで蓋を作成



なお、今回新規に購入したわけではないが、上記に追加して、使い古したクイーンサイズの掛けぶとんと、いらなくなった子供用ベッドのパッドも今回養生に利用している。

 

いよいよ保管方法

では、必要な道具もそろったところで、いよいよ保管の手順を共有したい。言葉で書くより写真で手順を紹介したほうが、分かりやすいと思うので以下写真で手順を紹介していきたい。

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コンクリートの上にダンボール、そして角材をしく

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その上にU-HAULの青いマットをしく

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角材の上に臼を置く

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保湿のためにプラスチックのボウルに水をいれ臼の中におく

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青いマットで臼をくるむ

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子どものベッドパットでくるむ

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作成した筒型のダンボールを被せる

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クイーンサイズの掛ふとんでくるむ

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最後に大きなダンボールをかぶせて保管

上述したこと以外のポイントは、臼の中におくボウルはプラスチック製品を使うのが大事ということ。金属製のボウルだと木が変色してしまうとのこと。また、ボウルの下には写真では見えにくいが、割り箸を二本おいて一応空間をもたしている。

これでもか、というくらいにがちがちに養生したので、湿度が高すぎないか気になったが、今のところは湿度過多というわけではなさそう。2週間ほどして、さっと拭きとればすぐきれいになるくらいのカビが生える程度。

今のところは、大きな問題なく保管できているが、今後も継続的に手間と養生のバランスをうまくとりながら改善していきたいと考えている。また、進展があれば共有をしていきたい。

 

臼と杵を日本からアメリカにどうにかこうにか運んだ話

「アメリカで自分の臼と杵を使って家族で餅つきをしたい」 

さして壮大ではない、ささやかな夢が先日ついにかなった。

私は現在、家族とアメリカに住んでいる。日本に住んでいた頃は子どもの通う幼稚園で餅つき力をかなり鍛えられ、米国移住後も日本人コミュニティの餅つきリーダーとして、アメリカにいながらも餅つきをする機会に恵まれてきた。

アメリカで仲間や家族とわいわいと餅つきをするうちに、自分の臼と杵が欲しい、という希望がおさえ切れなくなってきた。幸なことに収納スペースには欠くことがない。が、どこで買って、どうやってアメリカまで臼と杵を運ぶのかが大きな問題だ。さんざんネットで調べたものの、海外在住者が日本で購入した臼と杵をアメリカまで運んできたという具体的な話は一切みつからなかった。昨年の11月から臼の製造販売店に問い合わせを開始し、半年ほどかけ、ようやくこの度、自分の臼と杵をアメリカの自宅にむかえることができた。同じ希望を持っている方もいるかもしれないので、このエントリーでは、アメリカで臼と杵を入手するための必要な手順を私の経験を元に共有したい。

臼と杵の製造販売店を探す

購入した臼を海外まで配送してくれる臼の製造販売店があるとベストなのだが、残念ながら私が7〜8店に問い合わせた限り、そういうお店を私は見つけることができなかった。そういう問い合わせが多いのか、「海外へは配送できません」、とウェブに記載しているお店も少くない。

なので、海外の顧客に対して臼と杵を販売した経験のあるお店を見つけることが第一ステップとなる。配送の手配まではしてくれなくても、配送業者のやりとりの経験があったり、海外での臼のメンテナンスの知見のあるお店が心強い。

私は、この度三喜木材店様から購入をしたが、私と同様に海外に在住しており、臼と杵を購入したいという方がいたら、三喜木材店様を強くオススメしたい。理由は、

  • フランス、ドイツ、そしてアメリカに住む人に販売した実績と経験がある
  • 出荷後メンテナンスができないという海外在住者の状況を考慮し、フチの部分を厚く作り、割れにくく製作するなどの配慮をしてくれる
  • 問い合わせた全店の中で、対応が最も誠意があふれ、また臼と杵への愛情もあふれている

など、あげればきりがない。一連の手続きで、「こ、これはもう無理か、、、」と途方に暮れることも多かったが、三喜木材店様の誠意ある対応に何度助けられたことか。作ったものをただ売るというのではなく、海外で自分の臼と杵でもちつきをしたいという私の夢にのっかり、それを親身にサポート頂いた心意気が何よりも嬉しかった。もちろん、日本国内にお住まいの方にも強く勧めたい。

臼・杵製造販売 | 三喜木材 公式サイト

 

臼と杵をアメリカまで運ぶ

臼と杵を入手する上で、最大のチャレンジは輸送である。日本に住む家族に、かつお節や塩昆布を送ってもらうのとはわけが違う。総重量が100kgほどの巨大な物体をはるばる日本からアメリカまで運ぶかが、解決しなければならない最大の問題だ。私が調べた限りは主に二つのやり方がある。

  • 海外に引越しをする人の、引越荷物と一緒に輸送してもらう
  • 臼を海外輸送できる業者に頼む

個人的に調べた限りでは、前者のほうが一般的らしい。私の知人でも家族のアメリカへの引越にあわせて臼と杵をアメリカまで送ってもらったという方がいた。

生憎私はそういう知人もいなかったため、今回は日本通運様の国際航空輸送サービスを利用した。日本を代表する大企業にとっては取引として小さすぎたのか、対応が必ずしもよくなかったが、いざ輸送作業に入ってからは、国際便なので数日で届き、かつ通関などの諸手続きもスムーズにこなしてくれたのはさすが。作りたての臼はデリケートなので、信頼できる大手に確実に送ってもらうというのは結構大事だと思う。

今回は母に輸出者になってもらい、諸手続きは基本的には私自身が対応した。臼の製造販売店が輸出者となると関税などのややこしい問題が発生するので、家族や知人に輸出者になってもらい、その人がアメリカに臼と杵を送るという形式をとったほうが良い。

また、日通様を利用する場合は、こちら側がパレットにのせてフォークリフトで日通様の輸送車に積み込まないといけないというややこしい制約があった。当初は実家に日通様に集荷にきて頂くことを想定していたが、実家にフォークリフトなどあるわけがないので、日通様に直接三喜木材店様まで集荷にいって頂き、輸送車への積み込みの部分は三喜木材店様に対応頂いた。輸送物が巨大であるため、集荷の際の条件などを物流業者とよくよく事前につめて、その内容を見積りに反映してもらうことが必要だ。

私の場合は、三喜木材店様までの集荷、輸出規格に適した梱包作業、輸出書類作成費など、当初の見積もりに含まれていなかった想定外の費用が発生し、輸送料は当初の想定を大幅に上回るものとなってしまった。船便を使った海外引越し業者に依頼をするなどの方法のほうがより経済的である可能性は高い。

おわりに

2017年11月5日から色々実際に問い合わせを開始し、実際にわが家に到着したのは2018年4月13日。トータルで半年のビッグプロジェクトになってしまった。長くかかってしまった理由は、臼と杵の製造販売店に注文が殺到する年末に発注をしてしまったので、製造が完了するまでに時間がかかってしまったことと、発送依頼をしてから実際に発送作業に移るまで、上述したあれやこれやの追加事項について、時差をかかえて日通様と往復書簡を繰り返し、時間を要したことにある。

そんなこんなの苦労はあったものの、どうにかこうにか臼と杵を日本からアメリカに運ぶことができた。この週末、念願のマイ臼と杵を使っての餅つきを、アメリカの自宅で家族と楽しむことができて、感無量であった。このエントリーが海外に住んでいる方で、自分の臼と杵が欲しいという変わった希望を持つ方の少しでも参考になれば、嬉しさもひとしおである。

なお、わが家に到着してからも別のドラマがあったりしたわけだが、それは別のエントリーで紹介したい。

体重は減らすものではなく、生活習慣についてくるもの

「外食は控える」、「万歩計をつけ、一日に一万歩は歩く」、「筋肉をつけ、基礎代謝をあげる」、「炭水化物をとらない」、「毎日体重をはかる」などダイエットのコツというのはあげればきりがない。私は社会人になってから増えた体重をずっと減らすことができないまま、十年近く過ごしたが、いくつかの生活習慣を改善することにより、学生の頃と同等、並びにそれ以上の体型を最近は維持することができている。未だに色々苦労や努力はしているが、自分の保ちたい体型を維持することが、最近ようやく上手にできるようになった。体重や体脂肪率の増減を繰り返しながらようやく今にいたるわけだが、その経験を通して、私が大事だと思う点をいくつか共有したい。

 

1. 「〜すれば痩せる」式の単体のソリューションで解決しようとしない

人にどうやって痩せたのか、と聞かれたら、「週に2〜3度ジョギングをする」、「ビールの代わりにホッピーを飲む」、「野菜中心に食生活を心掛け、あまり外食しない」、「間食をしない」など色々私がやっていることを共有することはできるが、それをやったからと言って誰もが痩せることができるわけではない。体重や体型に影響を及ぼす要素は多岐に渡り、誰もに普遍的に当てはまる黄金の法則なんてものは絶対にない(だからこそ、ありもしない黄金の法則を売ろうとするダイエット商法が成り立つのだろうが、、、)。ダイエットのスタートポイントは、何か一つのことをすることにより、劇的な成果をえようとすることをまず諦めることだと思う。

 

2. 体重をコントロールするのではなく、生活習慣をコントロールする

「今62キロの体重を58キロにする」という目標設定をから入り、体重を減らす努力を重ねるタイプのダイエットをして、うまくいった試しが私にはない。短期的に目標に近付くために、運動をしたり、食事制限をしたり、怪しげなサプリを飲んだりするが、大抵は続かない。肝入りで始めたことが、思ったより成果があがらないことに落胆し、気づいたら何もしない生活に逆戻りしているということを何度繰り返したことか。
最近は少し考え方を変え、生活習慣の何かを変え、体重が減るかどうか、そしてそれが持続可能かどうかを確かめ、上手く機能するようなら、それを新しい生活習慣として取り入れるようにしている。普通のダイエットと同じように聞こえるかもしれないが、体重を減らすために何かをするという考え方と、目標体重に見合った生活習慣を作り込んでいくという考え方は、私は全く別物だと考える。減量というのは追い求めるものではなく、生活習慣についてくるものだ、というように発想を転換してから、いわゆるリバウンドをしなくなったし、こんなに努力しているのに体重が減らない、とストレスを感じることも少くなった。


3. 体重は点で管理しないで、面で管理する
目標体重を達成することよりも、その体重を常にキープすることは十倍以上難しい。私が求めているのは、瞬間最大風速で過去最軽の体重を実現することによる達成感ではなく、望ましい体型をずっとキープすることなので、最近は体重を月単位の平均でみるようにしている。体重をこのように面で管理をすると、日ごとに増減する体重ではなく、生活習慣にもっと目を向けやすくなる。また、体調を崩したり、出張が入ったり、急激に仕事が忙しくなったりするようなダイエットのリズムを壊す突発的なイベントで、ダイエットを継続できなかったことが以前はあったが、体重を面で管理するようになってから、あれやこれやが起きてもリズムを崩すことなく、継続的に体重と体型の管理ができるようになった。


4. インとアウトではなく、生活環境に目を向ける
摂取するエネルギーを減らし、消費するエネルギーを増やすという算数によって体重はめでたく減っていくわけであるが、本当に一番力を注がないといけないことは、摂取するエネルギーを減らすことでも、消費するエネルギーを増やすことでもなく、その二つを管理・コントロールしやすい環境を作ることだと思う。例えば、仕事が忙しく、ストレスの多い生活をしていれば、どうしても運動する時間がとりにくいし、ストレスが引き金になって暴飲暴食をしてしまう。また、ジムやジョギングができる公園などの運動施設が家のそばになければ、やる気があってもなかなか運動を継続することはできない。私は、今は外食は殆どしないし、週に4〜5回はジョギングをしているそれは自分の努力と我慢によるところもあるが、殆どの日は5〜6時に仕事を切り上げることができる環境によるところが大きい。現在のライフスタイルを所与としてインとアウトを無理矢理コントロールをしようとするのではなく、生活環境を変えていくことが持続的な体型維持には一番必要なことだと思う。


4年前にアメリカに移り住んで、生活環境が大きく変わった。車通勤になり運動の機会が劇的に減り、高カロリーの外食産業に囲まれ、ホッピーが売ってない代わりに、安くて最高に美味いクラフトビールが溢れている、などダイエットに取り組む上でチャレンジもあれば、信号に阻まれることなく気持ち良くジョギングできる環境が家のそばにあったり、オフィスにジムがあってそこで運動ができたり、外食が高い上にあまり美味しくないので家で食事をとることが多くなったり、などポジティブな面もある。アメリカの環境にあわせて生活習慣を作りこんできたが、繰り返しになるが、体重というのは生活習慣についてくるものだと思う。短期的な無理なやり方で体重を減らそうというのではなく、自分の求める体重と体型に見合った生活習慣を時間をかけて作り上げていくことこそが大事だということを私の経験から強調したい。Good Luck!

『日本人が海外で最高の仕事をする方法』 多様性と向き合い、自分を変える

『日本人が海外で最高の仕事をする方法』というタイトルで、Amazonのレビュー結果が抜群。海外で仕事をする日本人としては、これは読まないわけにはいかない、と手にとって見た。これは確かに良書である。

 

日本人が海外で最高の仕事をする方法 ― スキルよりも大切なもの

日本人が海外で最高の仕事をする方法 ― スキルよりも大切なもの

 

 筆者は、ソニーで20年もの間、9カ国の国々で仕事をしたという強者。その筆者の成功体験と失敗体験を赤裸々に語り、多用な価値観、バックグラウンドを持つ人と仕事をする上での肝を記している。私は、アメリカの会社のアメリカ本社で現地採用社員として働く身なので、いわゆる「赴任」のカテゴリーにはあたらないが、本書で語られる仕事論の普遍性の前で、その程度の違いは重要ではない。

 

本書では、赴任先のベトナムでベトナム語で有名な歌をカラオケで歌ったり、赴任先の韓国でアクの強い郷土料理を楽しむことを通して、現地の社員に受け入れられていく筆者の姿が紹介されている。だがこれを、小手先の人気とり、と捉えては同じことをしても、決して成功はしない。筆者の行動の背景にあるのは、相手に対する強烈なまでの興味・関心である。自分に興味を持ってくれる人に、人は興味・関心を持つ。相手に興味を持ち、その興味を満たすために、相手の領域に果敢に飛び込み、徹底的に行動を移す筆者の姿に、各国の現地社員が強く惹きつけられていく様子は本書の見所の一つだ。

 

また、国や地域で単純に人を一括りにせず、飽くまでも「個」に焦点をあてている点もとても勉強になる。赴任した国々で筆者が先ず取り組むのは「現場回り」だ。まだ、その国になれない中で、強行スケジュールを組んで「現場」を回り、一人ひとりの社員に耳を方向け、真剣に向き合う姿とその徹底っぷりには舌を巻く。現地法人を単なる会社ではなく、現地で働く人の集合体として捉え、「個」にきちんと目を向けた形で様々な施策をうっていく姿は正にプロの経営者だ。下記の文章は筆者のそういう姿勢がよく表れている。


ビジネスにおいて、「人」を単なる交渉相手とか、乗り越えるべきハードルとか、単なる労働力とか、単なる役職というような、無機質なとらえ方をしてしまっていることが、ないでしょうか。たとえ表面に見えているものがそうだとしても、その裏には必ず、さまざまな面を持った人間一人ひとりの姿があります。そのことを意識するだけで、表面に見えているものを違って見えてくるかもしれません。
『日本人が海外で最高の仕事をする方法』

 

海外での仕事を経験する意義は、単に海外慣れしたり言葉を学ぶことではなく、異なる文化、異なる考え方、異なる環境などの自分と異なるものと向き合い、自分自身並びに会社をその多様性に対応させ、変化させること、だと筆者は説く。私は、日本から赴任してきている日本企業に勤める方たちと話をする機会が沢山あるが、少し日本語ができるだけのアメリカ人をやたら重宝したり、複数の企業の人があつまるゴルフ・コンペで自社の人間だけの組を作るよう調整する、など海外にいながら、なお内向きな日本企業の姿勢を目の当たりにすることが多い。これから海外に赴任する機会のある方、現在赴任中の方には是非本書を手にとって頂きたい。

アメリカ在住者の一時帰国 〜ハナセルを使用してみた〜

 

日本からアメリカに移り住んでもう丸4年が過ぎ、毎年恒例の夏の日本への一時帰国も今年で4回目となった。初年度は「日本に一時帰国」という経験がとにかく生まれて初めてのことだったので、細かいことも含めて試行錯誤の連続。アメリカの職場とのやり取り、滞在先の両親とのスケジュールの共有、子供の体験入学の期間、など色々悩ましいことが多かった。

そうは言っても、毎年一時帰国をするたびに、新しい学びが得て、ノウハウも色々たまってきたので、今までの経験をシリーズでいくつか紹介してみたい。まず初回は日本でのモバイル端末でのインターネットアクセスについて共有したい。

 

日本にいる頃から、スマフォでネットに繋がっている生活というのがしみついているので、常にネットワークにつながっていないと色々不便で仕方がない。一時帰国が終わり、アメリカの空港に着陸して、何事もなかったかのようにスマフォからインターネットにアクセスすることができると、思いの外ほっとし、「あぁ、アメリカに帰ってきたんだ」という思いが強くなる。

過去の一時帰国ではモバイルルーターを借りていたのだが、今回の一時帰国では、気になっていたハナセルのジャパンSIMカードをモニターとして利用できるというありがたい話を頂いたので利用してみた。今回はその経験を共有してみたい。

 

どういうサービスかを簡単に説明すると、アメリカの携帯電話にささっているSIMカードを抜き、ハナセルから送られてくるSIMカードを差し込むと、自分のアメリカの携帯電話から、日本でインターネットに直接接続できるというもの。モバイルルーターを使用する場合は、ルーターを立ち上げ、アメリカの携帯電話をルーターに接続し、ルーター経由でネットに接続することになるが、ハナセルのジャパンSIMカードを利用すれば、直接アメリカの携帯から日本にいながらインターネットに接続することができる。


メリットとしては、

  • モバイルルーターの充電作業から解放される
  • 暑い夏に、ホカホカに熱いモバイルルーターを持ち歩かなくても良くなる
  • 携帯からのネット接続が楽チンになる
  • 携帯電話の番号も割り当てられるので、電話の発信受信がスムーズに行えるようになる

というあたりだろうか。携帯とルーターを常に常時充電しておかないといけないというのは結構面倒だし、ルーターも決して小さいものではないので、常に持ち歩くというのも非常に煩わしい。今まで二つ持ち歩いていた携帯端末が一つになるというのは、私が思っていた以上に快適だったし、特に女性にはメリットが大きいのではないだろうか。
気になる金額も、初回にSIMカードを購入しなければならないものの、データ通信料だけであれば月$59。利便性を考えれば、決して高いものではない。

 

使用時の留意点としては、

  • SIMフリーの携帯でないとジャパンSIMカードを使用することができない
  • 精算が月単位であるため、滞日が月をまたぐとその分だけ費用がかさむ
  • SIMカードの抜き差し、管理がちょっと煩わしい

というあたりだろうか。

「SIMフリー」というのは、良く耳にする単語であるが、自分の端末が「SIMフリー」かどうかを知らない人は多いと思う。幸なことに私の使用しているベライゾンは殆ど「SIMフリー」なので、特に追加の設定がなく、ジャパンSIMカードをそのまま使うことができた。AT&Tなどの他のキャリアは「SIMロック」されているケースが多く、まずは「SIMロック」の解除をしないといけないため、もうひと手間かかる。ロック解除の仕方はキャリアによって異なるので、必要な場合は最寄りのキャリアの店舗に持っていくのが早そうだ。

 

気になる料金は滞日の期間によって大きく変化するので注意が必要だ。私は毎年3週間ほど日本に帰るが、子供の体験入学の期間にあわせて、7月初旬から下旬と7月のみ日本に滞在することが多い。7月しか日本にいないので、1月分の料金である$59しか払う必要がない。が、これが7月の最終2週間と8月の最初の1週間の滞在となると、2ヶ月分の$108払うことになるため、同じ3週間でも料金が倍になってしまう

 

最後のSIMカードの抜き差しについては、慣れてしまえばどうってことはないが、私は時差ボケの頭であれこれやって、正直かなり苦戦をした。自分の持っている機種のSIMカードの抜き方をきちんとネットで調べておくと、日本にいってから直にネットワークにつなげるので便利だ。なお、私は、日本への帰りの飛行機の中で、ハナセルから送られてきたSIMカードの取り出しツールをポキッと折ってしまい、リムジンバスの販売窓口でゼムクリップを譲ってもらって何とかした。

何事もそうであるが、人間一度楽をすると中々元にはもどれない。私は来年以降もを使うことになりそうだ。

www.hanacell.com

 



アメリカの負け組の逆襲とオススメの本二冊

「まじかよ〜」と朝から床にへたり込む小学校5年生の娘、昨年の大統領選挙の開票翌朝にトランプを勝利を告げた際のリアクションである。わが家はアメリカのノースカロライナ州に住んでおり、娘の通うアメリカの現地校は白人の比率が26%と非常に低い。学校内の下馬評では圧倒的にクリントン優位であったとのこと、それ故の衝撃である。

もちろん、「まさか!?」というのは、私も同じであった。同僚と昼ご飯を食べている際に、大統領選の話題がのぼることはしばしばあり、「お前は実はトランプ支持派だろぉ」というのはランチタイムの軽いジョークであった。娘の学校と同様に私も白人の同僚は少く、部署を統括するディレクターはイラン人であり、その下に日本人(私)、中国人、フランス人、ルーマニア人、そして一人だけアメリカ人(白人)というようなチーム構成であった。要するに私も娘も、「国際色豊か」というアメリカの一側面しか触れたことがなかったのである。

「アメリカの負け組の逆襲」、選挙後に浮かんできたのは、そんな言葉である。多くの移民を受け入れ、国際色豊かであり、実力がある者が男女を問わずのし上がるというアメリカのイメージは光の部分。アメリカ国内には4300万人もの移民がおり、「ガラスの壁なんてご冗談でしょう」と思わず言いたくなる強い女性たちもこれまた沢山いる。逆の見方をすれば、そういう層との闘いに敗れた白人男性も沢山いるわけだ。今回の選挙は文字通り負け組の鬱積した不満が爆発したと言える。下記はトランプ支持率内訳であるが、「大学に進学していない白人」の支持率が突出して高く、ものの見事に上述した構図を反映しており興味深い。

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この夏の一時帰国の際に、本読みの兄から二冊の本をプレゼントしてもらった。

一冊は『ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く』。

ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く (岩波新書)

ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く (岩波新書)

 

 もう一冊は『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』。

ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち

ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち

 

 私がアメリカ在住でトランプ旋風を目の当たりにして衝撃を受けていることを考慮してのセレクションであり、流石というチョイスであった。両書に共通するのは、上述した負け組白人男性の生の声、生身の姿にふれることができる点だ。

 『ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く』は、アメリカの14の州を回り、筆者自らが実施した約150人の一般のトランプ支持者への取材に基づいて書かれている。

トランプ支持者へのインタビューは、なかなか疲れる。5人の話を聞き終わると、座り込みたくなる。それは、政治への期待や希望ではなく、不満を多く聞く取材になるからだろう。
〜『ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く』 プロローグ P.13〜

という苦労と丹念な取材の元、集められたトランプ支持者の生の声は、歴史的な結果となった先の大統領選挙にまつわる貴重な史実と言っても過言ではない。よくぞここまで食い込んで聞込んだな、という内容のオンパレードだが、それは筆者がニューヨークタイムズの記者ではなく、朝日新聞というインタビューされる側にとっては「謎の極東の新聞社に所属する記者」であったからというのも非常に大きい。日本人だからこそ書くことができたルポタージュであり、トランプ支持者の温度感に触れるための絶好の一冊なので、是非手にとって欲しい。

 もう一冊、『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』はトーンがかなり異る。本書の本文には「トランプ」という言葉は一度も出てこない。本書は、アメリカ白人労働者層の現実を生々しく活写したドキュメンタリーであり、その環境から自らの選択と努力で抜け出し、アメリカンドリームを実現した成功者の物語であり、アメリカに存在する二つの階層を中立的、かつ善悪の判断を交えず、そして億せず深く切り込んで対比をした評論書でもある。アメリカ白人労働者層をリアリティを持ち、ユーモアと愛情を交えて語る筆致に引き込まれること間違いなし。こちらも大くの方に手にとって欲しい。

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