Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

アメリカではやっぱり「言わない者負け」、というはなし

先日、引越しをして、インターネットのプロバイダの住所変更の手続きをした私。早速新しい住所に請求書が届いたので中身を見てみると、今月の請求が$83となっている。先月までの請求は$64。内訳を見てみると回線の使用料が$73で、モデムの使用料が$10となっている。今まで請求されていないモデム料金が課金されるだけでなく、速度は変わらないのに値段が$64から$73に$10ほど上がっているので、しぶしぶながらカスタマーサービスに連絡をすることにした。

カスタマーサービスの電話対応はあまり心地良いものではない。電話をかけると回線が一杯です、とか音声が流れて15分くらい待たされることになるし、おまけに面倒な客と思われると別の担当者に何の引き継ぎもなくたらい回しにされることが多い。
電話対応のところが多いが、私の契約しているプロバイダーは、ブラウザからチャットを使って問い合わせをすることができる。これが中々レスポンスも良いので今回の件を問い合わせることにした。

私「引っ越す前は月々の請求は$64だったのに、急に請求が$83にあがったのだけど、何かの間違いではないでしょうか。確認お願いします。」

Dale 「こんにちは、大変おまたせしております。ご懸念の点につきまして、貴重な時間を頂戴しありがとうございます。すぐに確認しますので、今しばらくお待ち下さい」

問い合わせた2秒後くらいに直ぐにレスポンスがきて、しかも大変丁寧な対応。これは期待できるかも。

私 「Daleさん、素早い対応ありがとうございます!」

とすかさず返信をする。カスタマーサービスは、毎日クレームやら意味不明な問い合わせを山のように受けるタフな仕事なので、色々物事をスムーズに進めるためには、こちらも優しく、敬意をもって接するのが大事。名前を直接呼びかけるのも親しみをこめる意味ではとても良い。何十回もやりとりしているので、この手の小技も大分駆使できるようになってきた。

そして、相手の確認作業を待つこと1分程。予想もしなかった驚きのメッセージを受けることになる。

Dale 「大変お待たせしております。ただいま、お客様の月額料金を$49に変更させて頂きました。今後、12ヶ月間のみのプランとなります。ご確認宜しくお願い致します。左上の封筒マークをクリックするとこのチャットをお客様のメールアドレスに送信頂けます。」

えっ!?何かよくわからないけどいきなり値段が下がった。普通、「調査した結果、こういう間違いがありました、申し訳ありません、正しい価格の$64に修正させて頂きました」とか、事情の説明があるだろう。
それをえっ!、説明をすっとばして、いきなり値段だけが今まで以上にガツッと下がり、しかも問い合わせのクローズモードに入っている、、、。事態がよく飲み込めない中、「下がったし、これ以上突っ込むのも面倒だからいいか」という気持ちと「いや、後々のこともあるからもう少し把握したい」という気持ちの間で揺れ動いたが、後者が若干勝り、何とか質問をタイピングすることに。

私 「えーと、何か間違っていたの?」

Dale 「お客様に適用されていたプロモーション期間が終了したための価格上昇であったようです。私が新しいプロモーションを適用させて頂き、新しい価格は$49でございます」

文字からひしひしと伝わってくるドヤ顔感。。。が、以前プロモーションを適用してもらった記憶もないし、そもそも下り15mbpsで$83とかありえないし(まぁ$64も日本の感覚ではめちゃくちゃ高いが、、、)、納得がいかないことが多い。。。
ここで、「来年のプロモーションが切れる頃、もう一度問い合わせればいいことだから、まぁいいか」という気持ちと「いや、もう少し白黒はっきりさせたい」という気持ちで揺れ動くことになる。が、今度は「まぁいいか、、、面倒くさいし、、、」という前者の気持ちが後者を寄り切ることに

私 「わかりました、対応どうもありがとう」

Dale 「他に本日何かお手伝いできることはありませんでしょうか」

私 「いや、特にないです」

Dale 「それでは、本日は貴重がお時間を頂きありがとうございました。」


結局、突っ込んで聞かなかったので真相はわからないのだが、単なる値上げであり、問い合わせをしてきた顧客にだけ対応をしようという作戦なのではないだろうか。もうちょっと突っ込んで聞いても良かったけど、全方位に日本の感覚を適用していると疲れるので、引き際もある程度は大事かと、、、。
それにしても、ちょっと問い合わせをしただけで月額$34も値下げになるというのはどういうことだろうか、、、。「言った者勝ち」というより「言わない者負け」というアメリカ社会の現実に幾度となく直面して、鍛えられてきたが、今回の経験で思いを強くすることになる。言って、言って、言いまくって、負けないように頑張ろう、、、。疲れる社会だ、、、。

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