先日誕生日をむかえ、なんと34歳になってしまった。もちろん、まだまだ34歳という気持ちはあるが、自分より年下の社会人の層が十二支一サイクル分の厚みがあることを考えると、結構自分も年をとったなぁと思う。そして、年をとるにつれ、自分が上の世代からして頂いたように、下の世代に自分ができることを少しずつでもしてあげて、指導を頂いた上の方への間接的な恩返しをもっとしなければ、という思いが一層強くなっていく。
G.W.中にそんなことを考えていたら、梅田さんのブログ経由で"限界とそして希望"というエントリーにであった。『シリコンバレーから将棋を観る』の英訳プロジェクトのリーダーのエントリーなのだが、プロジェクトの中心的な翻訳者の平均年齢はなんと21歳くらいというではないか。これは若い・・・。21歳くらいの若者達が留学経験や翻訳経験のない中、日本のウェブを明るくしようと新しいオープンソース的取り組みを立ち上げ、奮闘していると聞くと、これは何か自分ができることをしてあげなければという気持ちがふつふつと湧いてくる。行動を賞賛し、ポジティブなシャワーを浴びせるという類の貢献は、私よりもう一世代の人に任せて、何か具体的なサポートをしてあげて、少しでも助けになれないだろうか。
大変残念なのは、仕事で英語は日常的に使うものの、同様に留学経験も翻訳経験もなく、かつさすがにそれ程かけられる時間がない。限られた時間の中で何か役に立つことができるだろうかとあれこれ考えたが、以下のサポートであれば、それ程時間をかけることなくできそう。
- 1つでも2つでも間違っているところを指摘するだけでプロジェクトへの貢献となって彼らが助かるということをブログでまず発信する
- 私の書庫ブログに本書の中で気になったPhraseを転記しているのだが、その箇所についてはレビューをして、訳におかしいところがあったらフィードバックをする
- Nativeによるレビューが大事と思うので、同じ会社に何名か、日本びいきのアメリカ人がいるので、そのアメリカ人にサイトの紹介と協力依頼をする
- issuesページにあげられた課題については、Nativeに聞いたほうがよさそうなものは、知り合いのアメリカ人に聞いてあげる
私の上記のプロジェクトへの支援によって、結果的に3〜4カ所の誤訳が修正され、たった1つのIssuesページの課題が解決されるだけかもしれない。ただ、同じことを1000人の人間がしてあげれば3000〜4000の誤訳が修正され、1000個の課題が解決されることになり、プロジェクトにとってはものすごく大きな前進だと思う。一人一人ができる貢献の量よりも、参加する人数こそがオープンソースでは重要なので、同じように初老感がにじみはじめた30代の方々、一肌と贅沢なことをいわず四分の一肌くらいでよいので、脱いであげてはいかがだろうか。
さらに、もう1点コメントするとすれば、このプロジェクトは文系でも参加できるオープンソース型プロジェクトという点が私の琴線にふれた。まぁ、WIKIPEDIAだって同じと言えば同じだが、立ち上がって間もないプロジェクトがどのように進んでいくのかを参加者の目線でみれるのはそれはそれで貴重な経験。少しでも共感がもてる方がいたら、是非協力してあげましょう。