RSSを活用しながらブログを読んだり、はてなブックマークを活用しながらそこで得た情報を整理したり、ブログを書くことによって自分の思考の足跡を残したりと、インターネットに向かっての知的アクティビティを始めておおよそ半年間がたった。ざっくり言ってしまうと「インターネット上にはまだまだ情報が足りない」というのがこの半年間の感想となる。インターネットリテラシーの高い人の関心事やブログそのものに関すること以外は、充実度はまだまだという気がする。
要は、「いかにしていろんな立場の人からオンラインに情報を吐き出させるか」だと思うのですよ。リアルの中で先生達というのが、オンラインに情報を提供していないわけですよね。そういう人たちからいかに引き出すか、それによってオンラインの情報の量が増える、そういうのが重要だと思います。
『アルファブロガー』 〜Interview09 P.187〜
なので、『アルファブロガー』に記載されている「いかにしていろんな立場の人からオンラインに情報を吐き出させるか」という指摘には非常に共感できるし、重要なことだと考える。お偉い先生方はわかりやすい実利がないとなかなか動きそうもないので、団塊の世代の中の論客が、わっとBlogosphereに入ってくると面白いのではないかと個人的には考えている。
で、今後そういう流れを加速するためには、今まで以上にBlogosphereへの参加に対する敷居を下げることが一番重要だと思う。個人用HPを作成すれば、ブログがある以前にも自らの考えを世界中に発信することができたのに、ブログの出現により表現者が大幅に増えた理由は敷居の低さが一定値を超えたからに他ならない。企業を相手とする場合と異なり、不特定多数の人に参加を呼びかける場合は、敷居を1cm下げるかどうかが非常にクリティカルで、ある閾値を超えると参加者が爆発的に増えうるということはRich User Experienceということが注目を集めることからもうかがえる。
それなりのインターネットリテラシーを持った人の中でのブログ人口の増加傾向は一段落した感があるが、そういう人はインターネットを利用している人のごく一部にすぎない。ユーザIDさえ入力すればいきなりエントリーを書くことができるくらいまで敷居を下げるとか、まだまだ下げる余地は充分にあると思う。来年以降、このまま微増傾向をキープするのか、新しいアイデアや技術によって爆発的な波がくるのか注目していきたい。