Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

”How are you?”考 聞かれたら何と答える?

アメリカでは“How are you?”と聞かれることがとにかく多い。私の場合、職場には日本人は自分一人で周りはアメリカ人だらけなので、一日に少なくとも10回は聞かれる。会議室に入って”How are you?”、廊下ですれ違って”How are you?”、エレベータホールで”How are you?”、仕事の質問をしにいったらまず”How are you?”、トイレであって”How are you?”、とにかく”How are you?”だらけ。
私は早口で”Very good, how are you?”ととりあえず反射的に返すことにしている。廊下ですれ違う時などは、向こうが2m先くらいで”How are you?”と言い、私が”Very good, how are you?”と言い終わる頃にすれ違い、1-2m後ろの方から”I’m good”とか聞こえてくる、そんな感じだ。”How are you?”と聞かれたら何と答えるのがよいのか、というのは私もよく聞かれることなので、オフィスの数名の同僚とアメリカの”How are you?”事情について話してみたので、本エントリーではその内容をまとめてみたい。

どうやって返すのが良いのか

”I’m doing well”, “Great”, “So, so”, ”Good”, ”Fantastic”, ”O.K.”, ”Not so bad”という7つの返答パターンを書いた紙を渡し、「Worstが0点、Bestが10点で、どれがどれくらいの良さを表すのか点数をつけてみてくれない?」と頼んでみると、前提条件を色々つけながらも、数名が実際に点数をつけてくれた。人によって点数はばらつきはあったが、良い順に並べると大体下記のような感じ。"Great, how are you?"のようにそれぞれの後に"how are you?"とつける場合は多い。
  1. Fantastic.
  2. Great.
  3. I’m doing well.
  4. Good.
  5. O.K.
  6. Not so bad.
  7. So, so.
ざくっと言うと真ん中の5〜6点に”I’m doing well”、”Good”が位置し、4〜5点に”O.K.”が位置するという感じだった。ただ、にこやかに明るく言う”No so bad!”と、ぼそっと言う”Good”ならば前者の方がより良いので、「状況や言い方によるので一概に点をつけれないよ」というのが殆どの人が言っていたこと。なのであくまで参考ということで。
ちなみに、私は”O.K.”ってもっといいのかと思っていたのだが、”Can be worse, can be better”で良くも悪くもというニュアンスで使われることが多い模様。確かに仕事で「この進め方で良い?」と質問され、”O.K.”と答えると怪訝な顔で「えっ、じゃぁどうしたいの?」みたいな感じで突っ込まれることが多い。

”How are you?”はただの挨拶?

「“How are you?”と聞かれることが非常に多い」と冒頭で書いたが、この「聞かれる」という解釈の仕方が多くのケースではあてはまらないらしい。日本人なら同僚と廊下ですれ違ったら「あっ、どうもぉ」みたいな感じで会釈することが多いと思うが、多くの”How are you?”は「調子はどうですか?」という質問ではなく、そういった会釈に近い用途で使われることが多い。誤解を恐れず言えば、深い意味のないただの挨拶なので、真剣に自分の調子を答える必要がない、とも言える。なので、”How are you?”とパッと言われた際、私は、自分の今の調子を評価し、それを適切に伝えようとあれこれ考えたりするのではなく、基本的には”Very good, how are you?”と返すようにしている。
先日、大腸炎を患い緊急外来に行った時も激しい腹痛を抱える中、担当医が開口一番言ったのは”How are you?”で、「調子がわりぃから医者にきてんだよ」と思いつつも反射的に”Very good, how are you?”と答えても、特に異に介さず”I’m good, thank you”と言われ、”Then, what’s happened to you?”と聞かれ診療がたんたんと進んでいった。まぁ、そのくらいの軽いタッチのものということ。

たかが"How are you?"、されど"How are you?"

ただの挨拶の場合が多いのだが、やりとりを交わす人との間柄やその状況によって異なるので注意が必要。例えば、1分後に始まる会議に参加すべく早足で廊下を歩いている時に、同じような状況のManagerが前から歩いてきて、"How are you?"と言われたら、ただの挨拶なので"Very good, how are you?"とさらっと答えるのが良い。そういう状況で事細かに自分の調子を伝えようとすると相手は困るだろう。
一方で、互いに忙しくその日に一度も話していないManagerが自分の席にきて、"Hey, how are you?"とわざわざ聞いたら、「今日はあまり話せていないけど、何か問題はある?」というニュアンスの可能性があるので、何もなければ"Very good, how are you?"でいいし、"Everything is going well, how are you?"とか返すのもあり。もし、問題がある場合は、"Yeah, I'm doing well, but I have one thing I wanna get your advise..."みたいな感じで問題点を共有すればよい。私は調子がよかろうが悪かろうがとりあえず、まずはgoodとか、wellとか肯定的な答えをするようにしている。
逆に、仲のよい同僚に"How are you?"と聞いて、"Not great"みたいにあまり芳しくない答えが却ってきた場合は、ちょっと話を聞いて欲しいということかもしれないので、"Oh, what's happen?"みたいな感じで時間があれば話を聞いてあげるのが良いと思う。

で、慣れない人におすすめなのは

とまぁ、"How are you?"にも色々あるわけだが、9割以上はただの挨拶なので、言いやすく、あたりさわりのない返答を慣れない人はするのが無難と思う。すれ違いざまだと、1秒くらいで言い終わらないといけないので、"Good, how are you?"がおすすめ。"グッ、ハワユ"みたいな感じで言いやすい。変にひねるよりも、まず言いやすい言葉がぱっとでるようにして、ゆとりがあれば"Good, how are you? Kevin"というように最後に相手の名前をいれたりするほうが親近感がでる


この話を数名の同僚とすると、結構みんな興味を持って色々語ってくれた。アメリカ人との雑談のネタとしてもおすすめ。

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