Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

MySQLはどこにいくのか その2 Monty Wideniusの憂鬱

MySQLの生みの親であるMonty Wideniusが"Helping The US Department of Justice"というエントリーを書き、現在の胸のうちを語っている。

What has been worrying me lately is that Oracle has been quite vocal regarding their plans for most things related to the deal, like Sun hardware and Java, but has not said anything related to their plans regarding MySQL.
私がずっと心配しているのは、SunのハードウェアやJavaの取り扱いなど、この買収案件の主要なものについてはOracleは既に計画をあれこれ言っているのに、MySQLに関する計画については今まで何も触れていないことだ。

OracleによるSunの買収が発表され、2ヶ月近くがたつ。「JavaOne 2009」でJaveコミュニティへの支援は変わらない」と訴えたりロイターとのインタビューで「Oracleはハードウェア事業を継続する」と明言しているのに対し、確かにMySQLについては公式には何も言っていない。

I strongly encourage Oracle to start talking publicly about their intentions regarding MySQL. If your plan is to continue developing MySQL as a true open source project and take it to new heights, I think it's critical to inform us, the MySQL community, about it ASAP. The more positive information we get, the more supportive we, the MySQL developers and users, can be about the deal.
OracleがMy SQLをどうするつもりなのか、公式見解を提示することを、私はOracleに強く求めたい。もし、Oracleの計画が、My SQLを真のオープンソースプロジェクトと位置づけ、さらなる高みを目指すというのであれば、MySQLのコミュニティに対してそれを知らしめることは非常に重要だ。そのメッセージがよりMySQLの発展のためによいものであればあるほど、MySQLの開発者やユーザは今回の買収に対してよりSupportiveなポジションをとるだろう。

Oracleのとりうる手は下記の3つ。

  1. MySQLプロジェクトを会社全体をあげて支援する
  2. MySQLを外部に売却してしまう
  3. MySQLを売却せず、自社内で生殺しにしてしまう

MySQLというプロジェクトにとって最悪のパターンは間違いなく3番目であろうが、現在のOracleの沈黙が、1を選択する腹を決めかねているからなのか、2の売却先をさがしているからなのか、3を選択したことを既に決めてしまったからなのか、全くわからないというのが、Monty Wideniusにとって最も憂鬱なことだろう。

For those that are worried about the future of OSS software as part of the Oracle / Sun deal, and the affect (both good and bad) it may have on their business, the US Department of Justice is encouraging companies that are dependent on MySQL / Java to contact them and tell them how the deal may affect their business.
国司法省はこの買収案件によってビジネスに影響を受けるMySQLJavaのユーザからの情報を収集している。本案件がもたらすオープンソース・ソフトウェアの未来に不安を持っている人、良きにせよ悪しきにせよビジネスに影響を受ける人も、その対象だ。

Monty Program AbとOpen Database Alignanceという受け皿を作った彼としては、もはやこれ以上できることはOracleからの返答を待つか、変な方向に話がよれないように政府に監視の目を光らせてもらうくらいしかないからなのか、米国司法省への情報提供を呼びかけている。私は当事者ではないが(もちろんいつ巻き込まれるかわからないが・・・)、本案件の行く末に興味をもつ業界関係者として、Monty Wideniusの憂鬱さは察することができる。

Here I see where Monty Program Ab, can play a significant role. Since I left Sun, I have been working on making it to be for Sun what Fedora is for RedHat. With Oracle now owning MySQL, I think that the need for an independent true Open Source entity for MySQL is even bigger than ever before.
I'd love to speak with you about it.
私は、Monty Program Abが決定的に重要な役割を果たすことが強調したい。私はSunを辞めて以来、Red HatにとってのFedoraのようなものを、Sunに作ろうと腐心してきた。OracleMySQLを所有したことにより、MySQLのための完全に独立したOpen Source Entityの必要性は、一層強まっていると認識している。

上記はOracle買収直後に自身のブログでMonty Wideniusが書いたこと。オープンソースと企業の関わり方の一つのベストプラクティスをMySQLのプロジェクトにも展開しようということ。だが、HP-UXAIXSolarisの惨憺たる有り様を見ると、Oracleも自社をぶち壊すくらいの覚悟がないとこの1手は打てないだろう。引き続き本件注目していきたい。

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