Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

自己啓発本は「ありきたり」で「実践的でない」もの

ラクをしないと成果は出ない

ラクをしないと成果は出ない

『ラクをしないと成果は出ない』を読んだ。
この手の本を読む時に、私は2つの割り切りをする。

  • 「内容がありきたり」、「どこかで聞いたことがある」という批判はしない、95%ありきたりでも、5%くらい明日の自分の行動を変えるきっかけがあれば儲けモノと割り切る
  • 「実践的でない」という批判はしない、実践できるかどうかはおかれた環境により異なるので、今の自分にとって95%実践的でなくとも、5%実践的で役に立つものがあれば儲けモノと割り切る

どこかで聞いたことがある話に溢れ、自分にとって実践的でないノウハウが大部分を占めるのが自己啓発本なのだ。その中で、「自分の」日々の生活/仕事の仕方をよりよくする知恵が1つか、2つでもないかと探しながら読むのが自己啓発本のあるべき読み方だと思う。ちなみに、本書も例にもれず、ありきたりな話が多く、そしておかれた環境によっては実践的でない話が多く含まれている。


そもそも本書は、仕事の選択と時間の自由がきく個人事業主向けの内容が多いため、会社員(特にバリバリの日本企業に勤める方)には実践的でない項目が散見される。そのためか、アマゾンのレビューではかなり辛い評価になっている。「周囲が許せば、そのほうが効率的なのはわかっちゃいるけど、今の環境を考慮するとそのやり方をするほうがかえってストレスがかかる」と、本書を読みながら感じる方はきっと多いだろう。が、本書であげられている100個の項目の中で、「効率的なのはわかるが、環境がそれを許さない」ということが多ければ、環境をかえるのも長いキャリアを考えたら重要な決断と思う。自分が正しいと思う、働き方、振舞い方、時間の使い方ができているかどうかというのは環境を選ぶ超重要な要素であるという逆の見方も必要だ。


また、「ありきたり」の中にも落とし穴がある。ことわが身を振り返るに、「ありきたり」と感じることには、「頭でわかっているものの、なかなか実践ができていないこと」が意外と多い。そういった項目を洗い出し、自分を再度戒めるというのも自己啓発本の一つの使い方と思う。「本当に自分ができているか?」という視点で見直すと、できていなかったり、中途半端だったり、より磨きをかける余地が結構あったりするものだ。そういう点で評価するに、本書は項目が多く、なおかつ見開き2ページにシンプルにまとまっている点で、チェックリストとして使う分にはなかなか良いと思う。


書庫に私がチェックした項目を書き出したので、そちらのほうもご参考まで。

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