Thoughts and Notes from NC

アメリカ東海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

甥がアメリカにやってきた アメリカの日常と日本の日常

この春に大学生になった甥がアメリカを訪問したい、と言っているというのを聞き私の心は踊った。その甥は私の兄の長男であり、所謂初孫であった。初節句には巨大鯉のぼりを引っ張り出すという両親の張り切り様は当然のことであるが、私はこの甥を大いに可愛がり、その溺愛ぶりは周囲がひくレベルのものであった。「子供嫌い」であった私の中にあった「子供=うるさい=嫌い」という数式がガラガラと音を立てて崩れ去り、甥と接することを通して、私は「子供好き」に転身してしまった。

 

自分にも子供ができたことにより、甥熱はそのまま、いや当然それ以上にわが子に注がれるようになった。そして、私の渡米も伴って甥と会う機会は減っていき、会う頻度も数年に一度くらいに下がっていった。が、「甥が来たら色々アメリカで経験をさせてあげられるのに」とその来訪を待ち望んでいたのも事実であり、渡米5年目にしてその機会がついに訪れて、心が踊ったわけである。

 

やることなすこと初めてのことで、ホテルの朝食のカリカリベーコンから黄色いスクールバスまで、細かなアメリカの日常に大いに楽しんだようだ。その中でも、特にアメリカの人々がオープンでフレンドリーにあることには驚きと感銘を受けた模様。LOWE’Sというホームセンターで買い物を私としている時、隣で庭仕事用に手袋を物色していた男性が、「君たちはどこの国の言葉が話せるんだい?」といきなり聞いてきた。日本語だと答えると「Helloは日本語でなんて言うんだい」と聞いてきて、片言の日本語で「コンニチハ!」を連発する。アメリカ生活が5年以上に及ぶ私にしてみれば、なんでもない多民族国家アメリカの日常であるが、会ったこともない人が買い物中に急に親しげに話しかけることそのものが甥には驚きであったようだ。

 

また、住んでいるコミュニティー内を二人で早朝にランニングをしている時に、庭仕事をしていた見知らぬおじさんが「Hi good morning!」と声をかけてきたので、私は「Hey good morning」と声をかけるも無言の甥。そのまま走りながら「声をかけてもらったんだから、こちらも挨拶しないと感じ悪いよ」と注意すると、「えっ!?あれは叔父御(甥は私をそう呼ぶ)の知り合いで、叔父御に話しかけたんじゃないの?」と言うではないか。

「いや、全然知らない人だけど、ランニングしたり、庭仕事したりの朝活をしている者同士なんだから、声くらいかけるって」と言うが、これもかなり驚きだった模様。日本ではランニング中に会釈くらいはするかもしれないが、声をかけるなんてことは皆無だという。しばらくしていると、50メートルくらい先からこちらに向かって走ってくる人を発見。「あの人も間違いなく、5メートルくらいまで近づいたら声をかけるから、Good Morningって言うんだぞ」と指示し、案の定声をかけられ、手堅く「Good Morning」と打ち返すことができた甥。結局10キロくらいのランニングの中で4−5回挨拶することになり、アメリカ式の挨拶筋が鍛えられたようだ。

 

ショッピングモールや食料品店など、そこかしこで誰に対してもオープンでフレンドリーなアメリカの日常に触れた甥。2週間ほどの滞在で観光地への短期の旅行だけでは触れることのできない多くのアメリカの日常に接し、日本の日常を見つめ直す機会となっているようでシメシメという感じだ。続く。

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