日本からアメリカに移り住んでもう丸4年が過ぎ、毎年恒例の夏の日本への一時帰国も今年で4回目となった。初年度は「日本に一時帰国」という経験がとにかく生まれて初めてのことだったので、細かいことも含めて試行錯誤の連続。アメリカの職場とのやり取り、滞在先の両親とのスケジュールの共有、子供の体験入学の期間、など色々悩ましいことが多かった。
そうは言っても、毎年一時帰国をするたびに、新しい学びが得て、ノウハウも色々たまってきたので、今までの経験をシリーズでいくつか紹介してみたい。まず初回は日本でのモバイル端末でのインターネットアクセスについて共有したい。
日本にいる頃から、スマフォでネットに繋がっている生活というのがしみついているので、常にネットワークにつながっていないと色々不便で仕方がない。一時帰国が終わり、アメリカの空港に着陸して、何事もなかったかのようにスマフォからインターネットにアクセスすることができると、思いの外ほっとし、「あぁ、アメリカに帰ってきたんだ」という思いが強くなる。
過去の一時帰国ではモバイルルーターを借りていたのだが、今回の一時帰国では、気になっていたハナセルのジャパンSIMカードをモニターとして利用できるというありがたい話を頂いたので利用してみた。今回はその経験を共有してみたい。
どういうサービスかを簡単に説明すると、アメリカの携帯電話にささっているSIMカードを抜き、ハナセルから送られてくるSIMカードを差し込むと、自分のアメリカの携帯電話から、日本でインターネットに直接接続できるというもの。モバイルルーターを使用する場合は、ルーターを立ち上げ、アメリカの携帯電話をルーターに接続し、ルーター経由でネットに接続することになるが、ハナセルのジャパンSIMカードを利用すれば、直接アメリカの携帯から日本にいながらインターネットに接続することができる。
メリットとしては、
- モバイルルーターの充電作業から解放される
- 暑い夏に、ホカホカに熱いモバイルルーターを持ち歩かなくても良くなる
- 携帯からのネット接続が楽チンになる
- 携帯電話の番号も割り当てられるので、電話の発信受信がスムーズに行えるようになる
というあたりだろうか。携帯とルーターを常に常時充電しておかないといけないというのは結構面倒だし、ルーターも決して小さいものではないので、常に持ち歩くというのも非常に煩わしい。今まで二つ持ち歩いていた携帯端末が一つになるというのは、私が思っていた以上に快適だったし、特に女性にはメリットが大きいのではないだろうか。
気になる金額も、初回にSIMカードを購入しなければならないものの、データ通信料だけであれば月$59。利便性を考えれば、決して高いものではない。
使用時の留意点としては、
- SIMフリーの携帯でないとジャパンSIMカードを使用することができない
- 精算が月単位であるため、滞日が月をまたぐとその分だけ費用がかさむ
- SIMカードの抜き差し、管理がちょっと煩わしい
というあたりだろうか。
「SIMフリー」というのは、良く耳にする単語であるが、自分の端末が「SIMフリー」かどうかを知らない人は多いと思う。幸なことに私の使用しているベライゾンは殆ど「SIMフリー」なので、特に追加の設定がなく、ジャパンSIMカードをそのまま使うことができた。AT&Tなどの他のキャリアは「SIMロック」されているケースが多く、まずは「SIMロック」の解除をしないといけないため、もうひと手間かかる。ロック解除の仕方はキャリアによって異なるので、必要な場合は最寄りのキャリアの店舗に持っていくのが早そうだ。
気になる料金は滞日の期間によって大きく変化するので注意が必要だ。私は毎年3週間ほど日本に帰るが、子供の体験入学の期間にあわせて、7月初旬から下旬と7月のみ日本に滞在することが多い。7月しか日本にいないので、1月分の料金である$59しか払う必要がない。が、これが7月の最終2週間と8月の最初の1週間の滞在となると、2ヶ月分の$108払うことになるため、同じ3週間でも料金が倍になってしまう。
最後のSIMカードの抜き差しについては、慣れてしまえばどうってことはないが、私は時差ボケの頭であれこれやって、正直かなり苦戦をした。自分の持っている機種のSIMカードの抜き方をきちんとネットで調べておくと、日本にいってから直にネットワークにつなげるので便利だ。なお、私は、日本への帰りの飛行機の中で、ハナセルから送られてきたSIMカードの取り出しツールをポキッと折ってしまい、リムジンバスの販売窓口でゼムクリップを譲ってもらって何とかした。
何事もそうであるが、人間一度楽をすると中々元にはもどれない。私は来年以降もを使うことになりそうだ。