Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

次の10年の変化を推進する3つのPlayer

"The Emerging Main Street Web - ReadWriteWeb"を読んだ。期待して長文を読んだ割には、目から鱗がぼろぼろ落ちたという感動はなかったが折角読んだのでせめてエントリーを1つ。


まず、要旨をまとめると下記の通り。

  • 1955年からのおよそ50年の間に、フォーチュン500の企業の生み出すアメリカのGDPの比率は3分の1から3分の2に増加したが、Main Street Webの流れによりこの数字は再び3分の1に戻ると予想される
  • その理由としては、インターネットの発展に伴い、大組織を作り規模の経済性を働かせなくとも低コストで企業を運営することが可能になった点、そして低価格で提供される小規模企業の多様で特徴溢れる製品・サービスに消費者が移っていく点があげられる
  • そういった時代の流れの中で、Indivisual Retailers、Global Micro Brands、Digital Content Creatorsが、ウォルマートのような巨大小売店、大規模メーカー、マスメディアにとって変わり大きな役割を果たすようになる
  • Main Street Webは、大きな資本を持った大企業やIT・メディア企業にだけ影響を与えるのではなく、全ての人の全てのビジネスに影響を与えるということが大きな特徴

まぁ、一言で言えば「個のエンパワーメント」がWebサービスやそれを使用する人だけでなく、広く一般の人にも普及して、個人や小規模企業、及び消費者全ての生活に恩恵をもたらすといったところか。


まとめてみると10年くらい前から言われていることが、手を変え、品を変え、そして表現を変えながら一歩一歩現実的なものに近づいてきたという印象を受けるが、その時々の技術のトレンドや普及度合いを見ながら、まとめがなされるというのはそれなりに意味はあると思う。


そういう点で適訳が思いつかないが、

  • 巨大小売店が扱わないような商品を取り扱い、多様な個人の嗜好に応じる"Indivisual Retailers"
  • 大きな工場を持って大量生産をしているわけではないが魅力的な商品を提供する"Global Micro Brands"
  • 特定のカテゴリーに専門性を持ちブログなどの自らのメディアを持つ"Digital Content Creators"

という区分けはなかなか面白い。


ワインなんかはその市場の大きさが故に、上記のあげた3つのPlayerは実は既に存在し、まだ技術による改善の余地はありながらも、それなりに機能はしているように思う。そういったワインのような市場で地道な改善がさらに進んでいくのと、より市場の小さな商品についてもこういったインフラが整っていくというのが世の中の流れなのだろう。

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