Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

従業員が育つ魔法の言葉

子どもが育つ魔法の言葉 (PHP文庫)

子どもが育つ魔法の言葉 (PHP文庫)

『子どもが育つ魔法の言葉』を読んだ。娘が生まれた時、購入して読み始めたのだが、娘が「言葉」を理解するまでに大分時間がかかりそうだったので、もう少し大きくなるまで本棚にしまっておくことに。そして、最近ようやく娘も片言ながらも「言葉」を話すようになり、こちらの「言葉」も少しづつ理解するようになってきて、どんな「言葉」でコミュニケーションをとるとよいのか悩むシーンも多くなってきたので、改め本書をひらいた。

  • 子供が失敗をしても失敗そのものに対して責めることなく、何故失敗したのかを考えさせる
  • 親が失敗や誤りをした場合は、素直に認め、親も完璧ではなく、よりよくなるために努力をしているという姿勢をみせる
  • 良いところを言葉にだして褒めてあげれば、何が良いことなのかを理解するし、色々な困難にぶつかった時の心の支えとなる
  • 日常のルールは親が子供に一方的に押し付けるのではなく、子供も考えや要望も取り入れる
  • 子供を励まし、そして自信をつけてあげ、子供が自分自身で色々なことができるように手助けしてあげる

など、色々と示唆に富む指摘が多い。子供がわがままを言ったり、言うことを聞かなかったりすると、「言葉」がなかなか通じないこともあり、つい実力行使にでてしまいがちであるが、だからこそ「言葉」をつくしてコミュニケーションをとり、互いに納得感を醸成していくことが大事ということがよくわかった。


もちろん、本書は子育てをする親のための本であるが、上記の内容は意外と上司と部下、経営者と従業員という関係にもあてはまる。人間というのはいくつになっても、コミュニケーションのとり方は難しく、頭ごなしに一方的に押し付けられるのを嫌い、そして自分を励まし、認めてもらいという生き物なのだろう。職場でのコミュニケーションに悩む方は、単なる子育て本と思わず、本書を手にとってみると、思わぬヒント・解決策が隠れているかもしれない。

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