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ktdiskのブログ

読んだ本の感想、所々の雑感、日々のあれこれを綴るブログ。

Google Gearsへの海外の反応

発表されたGoogle Gearsが色々なところで話題になっている模様。


これがGoogleブラウザの正体?--オフラインでもウェブアプリが使える「Google Gears」
Webアプリをオフラインでも動作させる「Google Gears」公開


"2007年予測 オフライン・ウェブ・アプリケーションへの期待"というエントリーで年初に期待をよせていた分野のため、DiggTechnoratiで検索して、海外の反応を興味深く読んでみた*1。現時点で発表されているサマリーについては上記の記事に譲るとして、本エントリーではGoogle Gearsについて「語っている」いくつかの海外のブログの反応で気になったものを紹介したい。

Although many web applications let you perform a Google Maps lookup with a simple click, a lot of this functionality could never work offline - either due to the size of the dataset which would need to be stored locally, or due to the fact that the functionality is owned by a 3rd party and you have no control over wether it can be made available offline.
Rather than looking to bring entire web sites to the desktop, we should look at what functionality user's actually want to access when they are offline. From there, developers can move on to deciding the appropriate means of user interaction and technology platform.
多くのWeb ApplicationはGoogle Mapsのようにクリックだけで検索することを可能にするが、こういった機能の多くはオフラインでは動作しない。それは、デスクトップへの保存が必要なデータサイズが原因だったり、サード・パーティが提供している機能をオフラインでも利用できるようにできないことが原因だったりする。
全ウェブサイトをデスクトップにもってくるようなことを考えるのではなく、オフラインの時にユーザがどの機能を本当にユーザが必要とするのかを考えなければならない。そういう点で、開発者はユーザの使い勝手やテクノロジーのプラットフォームの適切なあり方を決めていくことができる。

ウェブ・アプリケーションは、オフライン・アプリケーションで実現できないことを可能にするからこそ意味がある。なので、単純に全機能をオフライン化することがユーザの使い勝手、システムリソース上最適であるわけではない、という当たり前のことに気付かされる。なので、今後はオンラインとオフラインの間のどこに線を引くのかは、そのアプリケーションの設計の優劣を左右する重要な要素となる。Google Gearsは単なる開発ツール。何を「こちら側」にもってくるのかという新しい問題に、開発者は頭をひねらなければならない。

Apollo from Adobe and Silverlight from Microsoft are both projects with similar goals, but unlike both of them, Google Gears is an extension for IE and Firefox which doesn't require web developers to learn a whole new platform, since Gears is just a set of three new simple APIs for Javascript.
AdobeApolloMicrosoftSilverlightは同種のゴールを持つプロジェクトだが、Google Gearsは他の2つと異なりIEFirefoxの拡張となる。Google GearsJavascript向けのシンプルな3つのAPIであるため、開発者は新しいプラットフォームについて学ぶ必要がない。

Adobe ApolloMicrosoft Silverlightとの比較がクリアに記載されていて面白い。Google Gearsがオフライン・ウェブ・アプリケーションのプラットフォームとしてブラウザを選択したという点がポイント。私の知る限りではブラウザの上にのらないGoogleのアプリケーションはPicasaくらい。オフラインにしてもなお、ブラウザを活用するのは、肝となる自社サービスのWindowsへの依存度を薄めたいという意図もかすかに感じる。一方で自社で持たないブラウザへの依存度の高さも気になる点。その問題を解決するためにFirefoxGoogleが丸ごと飲み込んでしまうなんて可能性も十分にある。

Because people live in the present, not the future, finding ways to fill these gaps is crucial to technological progress - and can also present a big business opportunity. (As I described in an earlier article, mending disruptions can be even more lucrative than creating them.)
In a decade or two, we probably won't need a stopgap like Gears. For now, we do - and Google's wise to provide it.
我々は今を生きているのであって、未来を生きているのではない。これらのギャップ*2をうめる方法を見つけることは技術の進歩にとっても非常に重要であると共に、大きなビジネスチャンスの発見でもある(私が以前書いたように、次善策というのは新しいモノを創りだすより価値があるものだ)。
10年、20年経てば、Google Gearsのような次善策は必要なくなるだろうが、現時点では明らかに必要だ。そして、そういったものを提供するところが、Googleが賢明な点である。

Googleをほめることが少ないNichola Carrの珍しいGoogle賞賛コメント。どこでも、ストレスなくネットワークに接続できるという未来は誰もの頭の中にあるが、それがいつ実現する未来なのかを考えると4〜5年では難しそうというのは私の直感。いつくるかわからない未来ではなく、今足元にあるユーザの問題の解決にきっちり取り組む、この姿勢は確かに大いに評価できる。

*1:その殆どがGoogleの発表や主要メディアの記事をなぞっているだけで、あまり深い洞察に及んでいるものがないのが残念

*2:誰もがどこでもネットワークに接続できる環境が整うにはまだ時間がかかるということ

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