Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

ワールドカップと時間がのみ解決できる厚みのはなし

ワールドカップは日本は残念ながら1次予選敗退。

W杯は1度目(フランス大会)は何だか分からず、2度目(日韓大会)は地元開催だった。今回は本当に戦っている気がした。こういう結果になって残念だ。
W杯日本代表 その目は赤かった…中田選手のW杯終わる

日本で一番ワールドカップの経験を積んでいる中田が「本当に戦っている気がする」まで10年近くの時間を要したとのこと。今大会では中田が一人気をはき、獅子奮迅の活躍をしており、他の選手は少し萎縮気味なのではという印象を私は受けたが、経験不足からいまだ「何だか分からない」域の選手が多かったのであれば、それは致し方ない。


別に選手を批判しているわけではなく、要するに選手、監督、コーチ、サポートスタッフ、サッカー協会という日本サッカー会全体に、熾烈な国際競争を戦うだけの歴史的な厚みが未だ蓄積されていない、ということだと思う。


例えば、試合にでるでないに関係なく中村俊輔が前回のワールドカップを経験していれば、彼の今大会での活躍ぶりも少し変わったのではないだろうか。
ロナウド、カカなどのぴかぴかに光る才能を持った選手には早い段階から英才教育としてワールドカップを経験させるというのは、ブラジルというサッカー王国が蓄積してきた厚みのなせる業なんだろう。

ただそこは、時間が解決するしかないと思っていて、たとえば、今から15年経つと、今の30歳が45歳になるんですよ。具体例で言うと、ミクシィの笠原(健治)君と、はてなの近藤(淳也)君が45だと、そうすると、今のU30(アンダーサーティー)とか言われている連中が、ベンチャーキャピタルにもいれば、ローファームにもいれば、企業家にもいれば、いっぱいいるよね。そうすると、この連中が45になったときには、相当厚みがあるよね。
「日本へのメッセージ――グーグル、若者、メディア、ベンチャー精神について」梅田望夫(後編)(4)

これと同じ話なんではないかと。

  • イタリアには引退した中田がいて、ドイツには引退した高原などがいる。
  • 欧州進出にあたり、サッカーのことだけでなく、生活面も含めて相談にのれる日本人先輩が世界に点在し、欧州で活躍する日本人選手がもっと増える。
  • 自らワールドカップを経験して、そういう若手選手の相談にのってきた中田や中村が日本人コーチ、そして監督として、国際経験豊かな選手を率いて、ワールドカップに向けての代表チームを作る。

そんなこと妄想してみると、結構厚みがあるんではないかと思うのだが、じゃぁ「4年後までそれでいこうぜ」と言っても無理な話で、結局は時間をかけて、1mmづつでも厚みをましていくしかないのだろう。日本ワールドカップ躍進へのみちのりは険しく、そしてはてしない・・・。

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