ktdiskのブログ

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村上ファンド事件報道についてのありきたりな日経新聞批判

「マスメディア」の村上ファンドインサイダー取引事件に対する反応は、ライブドア報道の時と同じでどこもかしこも下記のような同じ内容となっている。

  • 村上ファンドの行動は倫理観を欠いた市場を欺くものだ
  • もの言う株主として日本の資本市場に緊張感を与えた村上ファンド功績は一定の評価はできる
  • SECのような市場の番人を作るといったような仕組面の整備が早急に必要

大手マスメディアがこうも、同じようなことばかり声をそろえて言って本当に面白くも何ともない。


6月7日の日経新聞1面には

村上ファンドの不幸は、市場のゆがみを正すはずの"改革者"が市場をゆがめる破壊者になる結果を招いたことだ。

などとそれっぽい言い回しの記事が掲載されているが、根拠は薄な上に深堀感がなく、自分の主観に基づきキャッチーなフレーズで時事を批評し、個人で楽しむという類のブログと質的には全く変わらなんじゃないか・・・。

自由化の一方で市場参加者を規律づける制度やルールの整備を怠ったために起きた事件という点で、村上ファンド事件とライブドア事件は共通する。

なんてこともおっしゃっておられるが、アウェーのチームの反則ばかりとっている審判のジャッジの偏りをまず直す必要があるように思えてならない。今回の事件なんて、アウェーの村上チームがペナルティエリア内で相手チームのシャツを引っ張ったのをして、PKとった上にレッドカードで一発退場みたいな、そんなのりではないのだろか。
まぁ、上記の印象論が正しいか、間違っているかは、これからシャツを引っ張った(信憑性の薄い情報を聞いて株を購入した)という罪でいくつPK・レッドカードがでるかが証明するだろう。


で、一番残念なのは下記の記事が日経の"5面"に掲載されていること。

「計画実現までに様々な条件があり、実現性に確信できない段階の情報にも、一律にインサイダー規制を課すのは疑問もある」・・・<中略>
「信憑性の薄い情報でも何でも、聞いてしまったらインサイダー規制の対象となるというのはおかしい」
①発言者が機関決定に及ぼす影響力
資金力や資金調達計画などの実現性
などを総合的に勘案すべき。

日本でトップの経済紙が、こういう日本経済の仕組へ大きな影響を及ぼす争点を、5面という隅っこで「一部の詳しい専門家の方はこんな難しいことをおっしゃっています」という扱いをしてよいのかと。「規律あっての自由な市場」なんて放っておいてもどこかのメディアが言うことは5面で語って、もっとこういう重要な争点を前面に押し出してこその経済紙ではないのか。
その上で、

  • 2004年11月時点のライブドアの財務諸表などの各種情報から、同社の資金力や資金調達力を分析し、日本放送TOBを非現実的とその時点で判断することの妥当性を問う
  • 「信憑性の薄い情報でもインサイダー規制の対象となる」のであれば、過去のこういう会社のこういう取引もインサイダーの対象となるのではないか、と具体的に語る

というような論点の記事が一杯掲載されるべきではないのか。少なくとも私はそんな記事が掲載されていれば、「うーん、やっぱり月4千円出す価値はあるなぁ」とも思う。少なくとも今の時点では下記の各ブログエントリーの方が良質で面白い。
ふぉーりん・あとにーの憂鬱: 村上氏立件へのハードルとその影響
ふぉーりん・あとにーの憂鬱: 村上氏が残すもの
isologue: 村上氏、インサイダー取引認める(どうなる、投資実務の今後?) 


まぁ、上記のような主張もある意味Blogoshphereではきっとありきたりの反応で、「あぁ、つまらないことを書いてしまった」とちょっと残念ではあるが、書きたいものは仕方がない・・・。

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