Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

カウンターメディアの息吹

堀江さんが逮捕されたことに伴い、テレビ/新聞といったマスメディアもBlogoshphereも騒ぎになっている(今更言うなという感じだが)。日々、テレビも見たり、新聞やブログも読む中で感じるのは、今回の騒動がブログがマスメディアに対するカウンターメディアとしてのポジションをえる大きなきっかけになればよいな、ということ。

深さはさておき堀江さんの悪事は確定ということを前提に殆どのマスメディアは報道をしている。モノを論じる以上は自分の立ち位置を明確にしなければならないため、そういう立ち位置にたつことそのものはあまりむきになって否定はしない。それを見た人間が、『やっぱり堀江さんは金儲け主義のけしからんやつだな』とか、『マスメディアはつっこんだ議論無しに「錬金術」などの実態のない悪いイメージを刷り込もうとする言葉ばかり連呼してるな・・・』とか、それぞれのとらえ方をすれば良い。

ただ、色々な視点で色々な意見のありうる今回の問題に対して、マスメディアから世に発信されるメッセージが多様でないという点が気になる。最後は自らの情報リテラシーに応じて、自分なりのとらえ方をするにしても、やはり多くの人の見方にふれてみたいという願望はある。そんな中で、Blogoshphereで相対的な量はアンチ・マスメディアによりながらも、絶対的には読むに余る多量な多様な意見が提供され、活発な議論が展開されていることは情報の消費者としてはありがたい

マスメディアの一本調子さを招いているのは昨年からの色々な事件にあることは容易に想像されるが、このタイミングでBlogoshphereというマスメディア以外の情報源が相当程度成長していたことの歴史的な意味は大きい。昨年、話題をよんだものの周囲を見回すとブログ=簡易日記作成ツールという見方が依然として大半であるが、相当の認知度をえた現在の状態で、マスメディアの単調さが呼び水となり、日本でもいよいよブログがカウンターメディアとして台頭する可能性は十分にある。多くの啓発をうけるエントリーをみて、今回の事件についてあれやこれや考えるにつけ、そんなブログのカウンターメディアとしての息吹を感じずにはいられない。
「日本でブログがジャーナリズムに昇華したのはなるきっかけになったのは、堀江さん逮捕事件からだったなぁ」、後からそんなことが語られるような流れができればよいと思う。そうなるためにも、新聞やテレビでも「堀江容疑者のブログには応援や激励のメッセージが多く書き込まれています」という紹介だけではなく、もう少しBlogoshphereにおける議論をきちんと取り扱って欲しいと思う。

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