Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

「捨てること」へのこだわり

昨日『TVチャンピオン』で『収納ダメ主婦しつけ王選手権』というのをやっていた。

収納方法に悩む、片付けられない主婦を番組で募集。その中で特に状況のひどい人3名を厳選し、5日間で選手(収納の達人3名)たちにみっちりと片付け上手にしつけてもらう。それぞれの選手が主婦のお宅を訪問し(選手と主婦がペアを組む)、独自の片付け方法を伝授する。

という企画。興味深かったのは「つっぱり空中収納」とか、「収納DIY」とか、収納の達人と呼ばれる人達毎に方法論は異なるものの、どの達人もまず「捨てる」ことからはいる点。「捨てる」ことができないことが諸悪の根源という前提のもと、ことが進んでいく。
錆だらけの缶詰も捨てれないダメ主婦に苦笑しながらも、そう言えば今年は本やブログを読んだりした中で啓発を受けたPhraseの中には、随分「捨てる」という言葉が入っていたなぁと思った。人を笑うだけでなく、「捨てる」ということの重要性をいくつかのPhraseを振り返りながら再認識したい。

30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう

30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう

一編にいろんな科目が選択肢として提示される。当然、学び手の持ち時間は限られる。おのずとそれらの科目を取捨選択して、メリハリをつけた行動計画をたてなければならない。学ぶべき科目がたくさん呈示されている現代では”戦略”が必要なのである。つまり”捨てる戦略”の立案と実行である。しかし日本人、特に優等生は捨てることが下手である。一編にすべてをやりたがる。

『30歳からの成長戦略』 〜P.19〜

山本さんは、自己学習計画をたてる時に、沢山の選択肢があるからこそ、意識的何を捨てるかを決定することが大事と述べていた。このPhraseが頭に残り、今年の学習計画を作成する際はかなり意識的に「何を捨てる」かを意識したが、終わってみれば捨てなかったもので手一杯という感じだった。意識的に何かを捨てなかったらと思うと恐ろしい。

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)

私はパソコンで知った情報は、「その形にどれくらいの深さがあるか」で、研究するか、しないかを決める。「これは半年もすれば通用しなくなる」と思えば、それまで。「これは掘り下げる余地がありそうだ」と感じられれば、将棋盤に実際にこまを並べて分析・研究を進めていく。そこの判断基準は勘であり、直感だ
つまり、情報をいくら分類、整理しても、どこかで問題をしっかりとらえないと正しく分析でない。さらにいうなら、山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、「選ぶ」より「いかに捨てるか」のほうが重要なのである

『決断力』 〜P.128-129〜

「捨てる」際の判断基準が、「勘であり、直感だ」と言い切るあたりがさすが天才羽生善治という感じだが、価値ある情報をえるためには「いかに捨てるか」が重要であるという指摘は、日々ブログやWEBのニュースなどで情報を収集する上で参考となる。上記の指摘を読んでから、安易に[後で読む]タグをつけ、情報におぼれないように気をつけた。

さあ来年は何を始めようか。そう考えるのではなく「何をやめるか」を先に決めよう。それも自分にとってかなり重要な何かを「やめること」
それが「来年の抱負」「今年の抱負」を真に意味のあるものにするための最重要ポイントだと思う。新しく始める「何か」を決めるだけでは、できない場合がほとんどだ。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20051228/p4

やめることを何かを始めることの「とっかかり」とする、そして始める何かが大事であればあるほど、自分にとって重要な何かを捨てなければならないという梅田さんの指摘も相変わらず鋭い。何かに着手をすることがますますやりやすくなっているため、「何をやめるか」にこだわることは重要なのであろう。


こと収納・整理という話については、部屋が汚れる/スペースが狭くなるなど目に見えるため「捨てる意識」を働かせやすいが、学習項目・情報・キャリアなどは放っておくと目に見える形としては表れないため、「錆だらけの缶詰」で溢れていたなんてことに陥りやすい。
「捨てる」というテーマについて、可視化すること、判断基準をもつこと、定期的にチェックすることの3点は来年こだわっていきたい。

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